Ruby on ails 3.2.12がリリースされました。詳細
環境によっては重大なセキュリティFIXが含まれているので、必ず確認しましょう。
修正された脆弱性
attr_protectedの脆弱性が修正されました。
attr_protectedは、POSTパラメータなどから一括で値をセットする際に、許可しないカラムをブラックリスト登録する機能です。
たとえばユーザ情報を編集する際、is_adminというカラムをユーザが(POSTパラメータをいじって)勝手に上書きしたら、非常にまずいですよね。
class User < ActiveRecord::Base attr_protected :is_admin end
このようにattr_protectedを使えば、ユーザがPOSTパラメータでis_admin=1を渡したとしても、無視されます(以下のような警告がログに出力されます)。
WARNING: Can't mass-assign protected attributes: is_admin
is_adminという名前がどうのというのは置いておいて
ところが3.2.11以前のattr_protectedには脆弱性があり、カラム名に改行を含むとチェックを回避することができます。
$ bundle exec rails c > user = User.new > user.attributes = { :name => 'john', :is_admin => 1 } WARNING: Can't mass-assign protected attributes: is_admin > user.attributes => {"name"=>"john", "is_admin"=>nil} > user.attributes = { :name => 'john', "\nis_admin" => 1 } > user.attributes => {"name"=>"john", "is_admin"=>1}
簡単に回避できてしまいました。
attr_protectedを使っているプロジェクトでは、すぐにアップデートしましょう。
なお現在では、attr_protected(ブラックリスト)ではなくattr_accessible(ホワイトリスト)方式の利用が推奨されています。
config/application.rbにconfig.active_record.whitelist_attributes = true
の記述がある場合(3.2.3以降ではデフォルトでついているはずです)、この脆弱性の影響は受けません。
※3.1系では3.1.11が対応バージョンになります。