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開設10年の自社技術ブログのこれまでとこれから

morimorihogeです。アドベントカレンダーももう終盤ですね。
12月入ってから年末までは本当にあっという間でまさに師走だなと思う今日このごろです。

早いもので僕がBPSにjoinしてから(業務委託のころも数えると)ぼちぼち10年経とうとしているようです。自分としてはそんなに長い間いるイメージはなかったのですが、過去メールなどを漁ったり振り返ってみると確かにもう10年かー、という実感をしみじみ感じました。
そんなわけで、せっかくなのでたまにはTechRachoのこれまでについて振り返ってみつつ、昔と今の運営の話などをしてみたいと思います。

TechRachoの発祥:企業ブログブーム~立ち上げ時代

TechRahcoができたのは恐らく2008年の末~2009年ごろで、僕もこの時期の立ち上げには参加していないので定かではありません。
まだBPSという会社の規模も5~10名くらいで、僕がBPSに関わり始めたのも2009年末~2010年頭くらいでした。

この頃はちょうど企業ブログブームというものがあったと記憶しており、あちこちの企業が自社ブログを開設して放置する修羅の時代だったと記憶しています。
その中でも弊社の様な開発会社やWebサービス企業では技術ブログを立ち上げることが多く、その流れの中でBPSも技術ブログを始めたのがTechRachoの発祥だと伝え聞いています。

なお「TechRacho」の命名は当時在籍していた営業メンバーの発案で、技術っぽくて「チェケラァ」風味に語感が良いみたいなイメージで命名されたとのことです。
なお、今でも読みについては「テックラッチョ」「テクラッチョ」「テクラコ」など色々呼ばれるようですが、固有名詞がTechRachoであればまあ読みはどれでもいいのかなと思ったりもします(僕は「テクラッチョ」派です)。

当時のTechRachoは弊社CTOのbabaがほぼメインに技術記事を書きつつ、代表の渡辺が社長ブログ的な内容の記事をちょこちょこ書いている様な感じでした。興味のある方は眺めてみると当時の雰囲気が垣間見れます(アイキャッチ画像とかがリンク切れしているのとかもまた一興)。

以下は昔々のTechRachoのスクリーンショットです。Internet Archiveから拾ってきました。

TechRachoの停滞:閑散期

初期の立ち上げ期を超えた後、しばらく更新が停滞する時期が続きます。2013~2015くらいの時期でしょうか。
この頃は会社の規模拡大期でもあり、人数も増えていく中あまり積極的に記事を書く人がいなかった時期になります。
当時はまだ組織的に記事を書こうという取り組みがなく、書きたい人が書いて良い、という状態だったため、業務が忙しくなると書く人もいなくなり、記事の間が数ヶ月空いてしまうということもちらほら発生しました。

サイト自体の公開は続けていましたが、更新がほぼ止まったブログ、というのがこの時期の状況でしょうか。
ただ、幸いながらTechRachoは情報の経年劣化がしづらい技術系のTips記事などが主だった為、そんな時期でもPV数は大きく減ったりすることはなく、地味にアクセスが着続けているサイトでありました。

TechRachoのテコ入れ:試行錯誤期

2015頃より、社内の技術教育・レベルアップ施策の一貫としてTechRachoに記事を書こう、という取り組みを一時期行っていました。週次ローテーションで担当を決めて何か一本記事を書こうぜ、という取り組みだったと記憶しています。
この頃から僕がTechRachoの運用にテコ入れ(というか口出し)を始めた記憶があります。
「業務時間を使って技術ブログを書いても良いか」という話題が出始めたのもこの頃からで、割と説得に苦労しました。

経営・管理職の視点から見れば、人日X万円の売上を出せる受託開発メンバーに、直接売上に貢献する根拠の希薄な技術ブログ記事を業務時間を使って書かせることは抵抗が大きいというのはごもっともな話で、色々と各所との調整に苦労した覚えがあります。
※働いているエンジニアサイドからしてみれば「その程度のことでケチケチ言うなよ」と思う話かも知れませんが、経営層は株主への説明責任もあるわけで、そんなに気軽にOKを出せるものでもないのですよ。エンジニア以外の職種への説明も必要ですし(なぜエンジニアだけ妙に厚遇されてるの?という話も出てくる)

TechRachoの本格運用化:テコ入れ期

社内エンジニアメンバーでなんとか定常的に書いていこう、という試みも、結局は「業務優先」という壁には勝てず、また更新されない時期が出てきました。
実際の所エンジニアに「業務時間を最大これくらい使ってもいいので記事を書いて欲しい」とお願いしても「今やってるプロジェクトが忙しいので」と言われてしまうと、会社としては「プロジェクトの進行&成功>記事」という判断をせざるを得ないのが正直なところです。

ただ、数多の技術ブログが永遠に更新されないままWebの闇に葬られる中で、TechRachoは数少ない生き残りであり、当時の技術ブログ界隈の状況などを見ている限りでは「がんばればそこそこのメジャーポジションを取れるのでは?」という思いもあり、代表の渡辺とも相談しつつある程度会社としてもリソースを注いで運営する流れを取り付けました。

そこで、2016年より現在の編集部体制として八田(hachi8833)を新たにTechRacho編集・執筆専任メンバーとして加え、平日毎日記事を出すことを目標とした体制を構築しました。
この辺りの話は2017年のRuby Business Users Conferenceでも発表させていただきました。

TechRachoの今:安定運用から3年

平日毎日更新化以外にも、アドベントカレンダーなどの社内イベント企画を実施して年1~2回程度でも記事を書いてもらえる機会を作ったり、社内勉強会の記事化や事例紹介などを通して自社の取り組みを公開するなど、BPSの広報の要素としてもTechRachoが機能するようになってきました。

TechRachoとの因果関係を証明することはできませんが、おかげさまで新規のお客様からの開発案件の引き合いなども年々増加しており、いわゆる案件紹介サイトなどの手は一切借りずにお仕事を続けることができています。
また、僕はRuby/Rails関連開発の案件窓口を行うことが多いですが、そうした際にもTechRachoの名前を出すと知っているエンジニアの方がお客様サイドにもいらっしゃる機会が増え、色々と仕事がやりやすくなる面も多く経験しています。

また、最近では週刊Railsウォッチの公開つっつき会を月次で開催したり、銀座Railsにも参加させて頂く枠を頂くなど、社外の方も巻き込んだ取り組みができるようになってきました。
受託開発がメインだとなかなかエンジニア向けに自社を知ってもらうきっかけが作りにくいですが「TechRachoのBPSです」という形で自己紹介できるようになったのは、順調な取り組みの成果なのではないかと思います。

自社広報やブランディングを目的とした動きは、A-Bテストのようなことがし辛いので具体的な成果を測ることは難しいですが、僕としては3年前の状況と比べると手応えはあるな、という印象です。

TechRachoのこれから:継続して良くしていきたい

昨今ではTechRachoの目的に合致するケースであればPR記事などにも手を出していったり、他社やコミュニティとも一緒になにかできないか考えていくなども検討中です。
TechRachoはBPSの技術ブログという側面と技術メディアサイトという2つの側面があるため、一般的なメディアサイトと違い記事のバランスや舵取りが難しい部分もあるのですが、開発会社としては貴重な継続して続けられている技術ブログとして、これからもWebやAndroid/iOSエンジニア・デザイナを中心としたシステムやWebサイト開発に携わる皆様に有用な情報を提供していきたいと思います。

応援のお言葉や改善の提案、記事の間違いの指摘などはTwitterにて #techracho ハッシュタグを付けて頂くか、僕(@morimorihoge)八田(@hachi8833)にmentionして頂ければ伝わりますので何卒よろしくお願いいたします。


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