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C++/CLIのオーバーライドについて

気分を変えて C++/CLI のTIPSです。

その1:ToString() のオーバーライド

ref classvalue struct を定義すればC#でそのまま普通のクラス・構造体として使えますが、ListBoxなどに表示する際、ToString()をオーバーライドしたくなりますよね。

この場合のオーバーライドのやり方が若干変わっています。

public ref class Hoge
{
public:
    virtual System::String ^ToString() override
    {
        return gcnew System::String(_T("HOGEHOGE"));
    }
};

このように、virtualとoverrideを指定すれば上手くオーバーライドできます。
もちろん、System::String^ 型を返すようにします。

その2:比較演算子のオーバーライド

ref class で比較演算子をオーバーライドする際、NULLチェックをやらないといけませんが、その際には nullptr キーワードを使います。

nullptr は C++/CLI のキーワードで、C# の null に相当するものです。C++ の NULL とは別物です。

public ref class Hoge
{
public:
    System::String ^name;

    static bool operator == (Hoge ^h1, Hoge ^h2)
    {
        //if (h1 == nullptr || h2 == nullptr) これだと無限ループ
        if (!h1 || !h2)
        {
            return false;
        }
        return h1->name == h2->name;
    }
};

operator ==()の中でハンドルがNULLであるかどうかをチェックするときに、==演算子を使うとStackOverflowするので、if 文の中で直接判定させればOKです。


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