はじまり
急に右眼の視界に黒い糸のようなものが鼻の方からわらわら湧き出してきた
痛くはないけとググってびびって眼科に駆け込む— ハングリィ・ライク・カネゴン (@hachi8833) July 2, 2020
木曜日の午後、自宅でBPSの社内勉強会をZoomで視聴中、突然右目の視野の中で鼻の方からもやもやっと黒いインクのようなものがコンニチワしたかと思うと、みるみる右目の視野に広がってひどい飛蚊症になりました。
濃い緑のもずくのようなものが視界に漂う中、数百万粒ほどの透明な粒粒も見えて、これは赤血球だろうかと思ったり。主観的にはこの画像がかなり近いです。
ぐぐってビビってただちに眼科へ。
行きつけの眼科(開業医)は木曜定休だったので、仕方なくGoogleマップで見つけた大きな眼科に行ったのですが、これが大正解でした。
診断
検査の結果「網膜裂孔」といって網膜の右上のあたりに1箇所ポツっと小さな穴が空いていることが判明しました。
50代によくあることだそうです。
網膜裂孔の発生部位が、黄斑という視力のスイートスポットから完全に外れていたのが幸いでした。
このままだと網膜剥離に進むおそれがあるということで、その場で同意書を書いてただちにレーザーで進行を食い止める術式を施す運びと相成りました。
大きくて新しい眼科だったので、最新のレーザー治療設備がしっかりあったのがありがたい🙏。
自分の悪運の強さを実感いたしました。なおバクチ運は1ppmもございません。
手術
「10分で終わりますから」との説明。目は表面麻酔した上で、特殊な手術用レンズを右目にべたぁっと押し付けられて、装置の前に座ったままでレーザー処置室の照明を落として手術開始。レーザーを照射するたびに、ガチャコンガチャコンとリレーの開閉音が響き渡ります。
面倒なので引用しませんが、いらすとやのこの図のような姿勢で手術を受けました。
作業用の照明がめちゃめちゃまぶしかったけど痛みはまったくありません。まさしく非侵襲的です。
むしろレンズで目を押さえつけられているのと「絶対に頭を動かさないでください」の方が苦しかったぐらいです。
個人の感想ですが、歯の治療に比べれば全然怖くありませんでした。
ついでながら飛蚊症は英語で「eye floaters」、網膜裂孔は「retinal tear」と知りました。以下のような動画を探すのは英語ベースの方が圧倒的にいい結果が出ますね(以前の動画が参照できなくなったので、別の動画を貼りました)。
予告通り、きっかり10分でレーザーによる穴の周辺焼灼が完了しました。以下は後から思い出して描いた手術後の部位です。真ん中が馬蹄状に裂けてめくれた箇所、その周りの3列の粒粒はレーザーで縫い止めた箇所です。実際には3列の粒粒はずっと緻密に並んでいました。
眼球の大きさは直径2cm程度だとお医者がおっしゃっていたので、実際の部位はめちゃめちゃ小さいはずです👁。
一週間もするとレーザーの焼付は落ち着くとのことなので、再検査して裂孔が広がる気配がなければ成功だそうです(参考記事によると成功率9割以上とのこと)。
網膜剥離に進む前の早い段階で発見・治療できたことと、今の時代に生まれたことを本気で感謝しました。21世紀バンザイ。
網膜裂孔と診断された
レーザー手術、10分で終わったお— ハングリィ・ライク・カネゴン (@hachi8833) July 2, 2020
禁忌は「術後1週間は激しい運動と自動車の運転は避けてください」のみで、飲食その他について指示はありませんでした。そもそも運転免許を持っておりません。
その後
手術の翌日の時点では視界の欠損はまったく感じられませんが、飛蚊症もそのままです。日常生活に支障はないものの、もずくの塊が絶妙に視界のど真ん前からどうしても動いてくれず、右目だけだと小さな字はほぼ読めません。邪魔くさいのう。
後は飛蚊症がいつ消えるのかが気になるところですが、数年前に同じ病を得た先輩の話では、一週間かそこらであまり気にならなくなったとのことなので、そこに期待したいと思います。おそらく飛蚊症そのものが消えるというよりは、脳が慣れてくるということなのでしょうけど(飛蚊症もレーザーである程度軽減できるらしいのですが、今ぐぐると10万円近くかかるようです💵)。
網膜裂孔は一度起きると別の箇所でも再発する確率が高まるそうなので、今後も用心したいと思います。
なお、翌週再検査した結果は、3列のレーザー痕はきれいに治癒して同化し、裂孔の進行も見られないとのことでした😂。
皆さんも、突然飛蚊症がひどくなったり、暗いところで目の中にチカっと光るものが見えるようになったら(自分はありませんでしたが)、速攻で大きな眼科に行きましょう。
追記(2020/08/04): さいわい経過は順調で、主観的には飛蚊症もほぼ気にならなくなりました。
参考
本記事は体験談につき、正確な医療情報についてはぜひ以下をご覧ください。
以下の記事は、当日眼科でいただいたパンフと完全に同じ内容です。眼球ねえさんと眼球赤ちゃんのほのぼのした擬人化イラストがじわじわきます。
参考: 12.網膜裂孔・網膜剥離|目と健康シリーズ|三和化学研究所
おまけ1
今回のレーザー手術は幸い健康保険の高額医療費に相当すると某所にてそっと教えていただいたので、現在申請中です(その後無事受理されました)。保険組合によって制度が異なる可能性がありますのでご注意。
参考: 高額な医療費がかかったとき | [ITS]関東ITソフトウェア健康保険組合
おまけ2
初診だったので、診断の前に通常の検眼に加えて私のメガネ(パソコン用と遠近両用の2つ)もチェックされましたが、「メガネのセッティングが素晴らしく合ってますね」と褒めていただきました。詳しくは関連記事をどうぞ。