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10Gbpsの光回線を2本引いてどちらが良いか比べてみた

今年の夏に色々あってフレッツ光ネクストからauひかりホーム10ギガに乗り換えました。

しかし、auひかり申込み直後に、年単位で待っていたフレッツ光クロスがエリア拡大して自宅が対象になり、悔しいのでそちらも申し込みました。結果的に10Gbpsの光回線が2本になったので、両方を比べてみたいと思います。

なお、自宅はNURO光10Gもエリア内なので、3本引いて比較することも考えたのですが、工事費44000円を見て落ち着きを取り戻しました。

前提

開通したのは次の2回線です。一般の個人宅で使う家庭用回線です。

  • auひかり ホーム10ギガ
    • プロバイダはSo-net
  • フレッツ光クロス
    • enひかりクロスの光コラボ
    • VNEはv6プラスを選択(気が向いたらXpassと比較したい)

当然ながら、インターネット回線は地域や近隣住宅事情など様々な環境要因を受け、同じブランドでも大幅に結果が異なります。あくまで一事例であり、あまり参考にはしないでください。

auひかりの開通まで

まずはauひかりホーム10ギガの申し込みです。なおフレッツ光ネクスト回線はしばらく残していて追加契約したので、ネット不通期間はありません。

プロバイダの選定

auひかりではプロバイダを選べますが、これが速度に影響することはないと思われます。tracertしてもそもそもプロバイダ通過してないですし、通信制限なども全て一律KDDIからしか公開されていないので、おそらくサポートと支払いだけでしょう。ということで、価格(GMO→So-netの順で安かった)とブランド好み(GMO好きじゃない、So-netは微妙、au one netが良かったけど高い)のバランスでSo-netにしました。

下見とポスティングチラシ

申込みからしばらくしたら、ポストに開通工事のお知らせチラシが入っていました。工事会社の人が下見に来たらしく、住所的にOKでも実際に見てNGでないかなどをチェックしているようです。

工事日調整の罠

申込後しばらくした日のお昼頃、SMSで「開通工事日を早いものがちで予約してください」という連絡が来て、速攻で最短の日程を第2希望まで申し込みました。

しかし5時間後、「希望日を伺います」という電話が。「さっきWebで申し込んだ」というと、「Webの入力は1日分の申請をまとめて夜間に集計するから、まだシステムには反映されていない。電話で受け付ける」とのこと。入力した第1・第2希望ともに既に埋まっているらしい。

Webで申し込んだ内容が反映される可能性は0%(夜間集計の前に当日電話がかかってきて上書きされる)で、この申込機能、意味がないどころか完全なる害悪だと思うんですが、何を考えて作ったんでしょうね。そんなこんなで工事日が1~2週間ほど伸びました。

穴を開けてくれない

自室に通すためには、壁に穴を開ける必要がありますが、持ち家なので穴開けは特に問題ありません。しかし、工事当日、「隠蔽配管があって怖いから穴は開けられない」の一点張り。仕方ないので電話線・フレッツ光ネクストの光ファイバーがある穴から遠回しする方法でも良いと言っても「多分そこは細くてもう1本は通らないんじゃないですかね」と、工事できませんむしろキャンセルしてくれオーラを出されました。


工事内容 | auひかり ホーム1ギガ:インターネット回線 | auより

必要なら穴開けしてくれると思うじゃないですか。

住宅の条件によって穴を開けられないケースがあるの自体は仕方ないと思うのですが、事前に電話でのやり取りもしているし、それ以前に下見に来ているのですよね。その段階で気づいてほしいし、せめて事前に可能性の案内が欲しい。このせいで開通がさらに数週間遅れました。

穴を開けた

ハウスメーカーに依頼して、強そうなドリルで穴を開けてもらいました。5000円でした。

あとは、ホームセンターで買ったPF管を目的の場所まで通し、エアコン用のパテで雨や虫が入らないようにして、見た目が良くなるように入線カバーを付ければOKです。材料費3000円くらい。


ここまでやって再工事を申し込んだら、今度は流石に普通に開通してくれました。工事そのものは十分丁寧でした。

ちなみに10G対応ONU熱いので必ず立てて使いましょう。当初こんな感じ(奥の方に押し込んである)で風通しの悪いところに寝かせていたら、熱で停止しました。

ホームゲートウェイ必須

auひかりではレンタルのホームゲートウェイが必須です。これがとても嫌で、なぜゴミみたいなルーターを強制してくるのか疑問でなりません。二重ルーター不可避。せめてWiFi機能なくしてVLANとSNMP対応してくれれば遊びがいはあるのに。ちなみに型番は BL1000HW でした。

必要な機能はなく、不要な機能はたくさんあり、図体がデカくて邪魔なだけのHGW。

「ひかり電話があると802.1x認証が走るものの、無しならMAC偽装で行けるかも」みたいな怪情報を信じて、割高(キャンペーンの関係で使わなくても申し込んだほうが安い)なひかり電話契約無しで申し込み、MAC偽装可能なVR-500Xを用意しておいたのですが、結果は撃沈しました。一瞬つながるものの、すぐにダメでその後は復帰しません。EAP認証走っているらしい?この辺りは詳しくなくて頑張るのを諦めました。

諦めて二重ルーターにしました。

半固定のIPv4アドレスがもらえる

特に工夫しなくても、グローバルIPv4アドレスが1つ専有でもらえます。IPv6は /64 で降ってくるようなのですが、HGW配下にルーター繋いでやると何故かもう1個 /64 がもらえて、よくわかっていません。

フレッツ光クロスの開通まで

続いてフレッツ光クロスを申し込みました。

プロバイダの選定

フレッツ光クロスは月額6050円+プロバイダ料金ですが、光コラボで申し込むと安くなります。トラブル時のサポート対応が不便になりますが、それ以外にデメリットもなく値段が大幅に違うので、ここは最安のenひかりにしました。安いし電話は通じやすい(むしろ電話しかない)し良いと思います。

お金使いすぎてRTX1300を追加で買う余裕がなかったので、しばらくはレンタルルーターXG-100NEで我慢することにしました。

開通工事

フレッツ光ネクストのファイバーは光コンセントまで残っていたのですが、これは使いまわせません。同じ経路に新たなファイバーを通し直しても良いのですが、せっかくなのでauひかりと同じ場所に繋いでもらいました。

フレッツ光クロスの工事は日本コムシスさんがやってきました。大企業の安心感。とてもスムーズに完了しました。

IPv4アドレスはすぐにはもらえない

開通工事完了後、疎通確認をするわけですが、この時点ではv6プラスのMAP-E情報が配信されていません。そのため、IPv6アドレスはもらえますがIPv4アドレスがもらえません。Googleには繋がるけど世間の多数のサイトにつながないインターネットです。

3時間ほど放置したら、v4アドレスが降ってきました。固定IPオプションは申し込んでいないので、残念ながら共有IPです。多分ポートも1000~数千くらいしか使えないと思います。心もとない。

最大限のパフォーマンスを出す

せっかくの10Gbps回線、やはり活用したいですが、スピードテストくらいしかやることがありません。スピードテストで良い結果を出すためには色々工夫が必要です。

適切な測定サーバを使う

これが最重要。測定サーバによってはそもそも全く速度が出ません。また、例えば https://speed.cloudflare.com なども、上りはあまり速度が出ません。どのサーバが速いかは自宅の場所や経路で変わるので、お気に入りを見つけましょう。

同時間帯、同じくらいの距離のサーバでもこれだけ違います。上りだけ極端に遅いサーバもちらほらあります。

GSL Networks i3D.net
Misaka Network. Inc GLBB Japan

フレッツ速度測定サイトauスピードチェックは、だめです。フレッツ速度測定サイトは網内だからチョッパヤの結果が出るかと期待すると、300Mbpsくらいしか出ません。auのほうはJavaのインストールを求められる(10Gbpsはブラウザで測定させてくれない)上に、結果も大したことありません(早朝なら速いこともあるものの、基本的に他のスピードテストのほうが速い)。

フレッツ速度測定サイト auスピードチェック auスピードチェック(まぐれ)

Windowsは遅いことがある。

よくわからないですがWindowsは遅い結果が出やすいのですよね。3Gbpsくらいしか出ないなあと思っていたとき、同じPCでUbuntu DesktopをUSBメモリからブートしたら8Gbps出たりしました。

Windows Ubuntu

後述の対応をすれば改善することも多いです。どうでもいいけどnetflixさんがJPNEをKDDIと言ってきた。

設定を適当に変更すると速くなることがある

思いつきでPriority&VLANを無効化したり、MTUを大きくしたら速くなったりしました。

同じように、Hyper-V仮想NICを無効にしたら速くなったりもしました。でも戻しても遅くならず、再現性がイマイチでよくわからないです。

その他、Windowsファイアウォールの無効化も効果があったりなかったりします。

WSLは遅い

speedtest.netのCLIを使う場合、WSL1のものは上りが遅くなるのでやめたほうが良いです。WSL1, WSL2, PowerShellで試したところWSL1だけ遅いです。というかWSL1はiperfでもめっちゃ遅いです。

  • WSL1
$ speedtest -s 48463

   Speedtest by Ookla

      Server: IPA CyberLab 400G - Tokyo (id: 48463)
         ISP: JPNE
Idle Latency:     5.86 ms   (jitter: 0.22ms, low: 5.54ms, high: 6.00ms)
    Download:  7995.34 Mbps (data used: 9.0 GB)
                 24.00 ms   (jitter: 29.78ms, low: 5.52ms, high: 334.20ms)
      Upload:  1548.98 Mbps (data used: 2.0 GB)
                  5.82 ms   (jitter: 0.38ms, low: 4.74ms, high: 6.96ms)
 Packet Loss:     0.0%
  Result URL: https://www.speedtest.net/result/c/da28ec47-a792-4e5d-8ddd-5c01f614ce7f
  • WSL2
$ speedtest -s 48463

   Speedtest by Ookla

      Server: IPA CyberLab 400G - Tokyo (id: 48463)
         ISP: JPNE
Idle Latency:     6.05 ms   (jitter: 0.31ms, low: 5.98ms, high: 6.56ms)
    Download:  7868.43 Mbps (data used: 8.5 GB)
                 16.27 ms   (jitter: 17.33ms, low: 5.75ms, high: 272.68ms)
      Upload:  6655.38 Mbps (data used: 6.5 GB)
                  8.72 ms   (jitter: 0.81ms, low: 6.04ms, high: 10.38ms)
 Packet Loss:     0.0%
  Result URL: https://www.speedtest.net/result/c/3a42a624-b2c6-49f6-9f17-a12e80db03cd
  • PowerShell
PS C:\Users\baba> .\applications\ookla-speedtest-1.1.1-win64\speedtest.exe -s 48463

   Speedtest by Ookla

     Server: IPA CyberLab 400G - Tokyo (id = 48463)
        ISP: JPNE
    Latency:     5.66 ms   (0.36 ms jitter)
   Download:  8000.79 Mbps (data used: 9.2 GB )
     Upload:  5626.48 Mbps (data used: 3.3 GB )
Packet Loss:     0.0%
 Result URL: https://www.speedtest.net/result/c/b344e250-813c-4e93-80d1-b67b59ed3cec

アプリを使う

PC Watchの記事でも触れられていますが、やはりWindowsはブラウザだとどうにも遅いです。

同じ時間帯、同じ測定サーバでもこのくらいの差があります。

ブラウザ アプリ

CPUは仮にも現行最速のCore i9-13900Kですし、単に性能問題というよりブラウザはこういうものなんでしょうか。でもUbuntuだとそうでもなかったんですよね。

pingレイテンシとパケロスの測定

さて本題。回線の安定性を測定してみましょう。

今年はNUROが多いに盛り上がりましたが、やはりオンラインゲームでは帯域よりもジッターやパケロスが気になりますよね。ヒカセンはどの回線を選ぶべきでしょうか?零式どころかメインクエストも紅蓮半ばで長期中断している若葉が検証してみたいと思います。

測定環境

物理

2.5GbE LAN (Intel I226-V) が4ポートも付いた小型PCを買ってきました。2.5万円(メモリSSD別途)で十分遊べます。今回はProxmox VEをインストールし、その上にPCIパススルーでNICを2つ割り当てたUbuntu VM上で測定しています。

これを、こんな感じで接続しました。細い線が1GbE/2.5GbE、太いのが10GbE。

  • ping測定用マシンは、ローカルネットワーク要因を減らすために、スイッチや多段ルーターを通さずHGWに直結。
  • pingテスト用マシンからスイッチに伸びているのは、SNMP監視とSSH用。
  • 10GbEのPCがデスクトップPC1台しかないので、スピードテストはデスクトップPC(Windows)で行っています。auひかりの測定をするときは物理的に配線を差し替える。

論理

fping を使いました。 -I オプションでNICを指定できるので、これで2つの回線をそれぞれ測定できます。

  • 1秒に1回、10分で600回というのを1セットにして、min/max/median/jitter/lossなどを測定しています。
  • タイムアウトはデフォルトの500msとし、これを過ぎたものをlossとみなします。
  • pingの宛先は、次の4つとしました。
    • ipv4.google.com 最も一般的な接続先として
    • ipv6.google.com 特にフレッツで、MAP-Eの関係でv6だけ速いとかないかを調べるため
    • 1.1.1.1 よく使うCloudflare DNSは実用面でも重要に違いない
    • 124.150.157.15 光の戦士が接続の安定性を確認するときはここにpingするようです(FF14のサーバ)
  • 追加で、デフォルトゲートウェイ(ルーター)に対しても同じ測定を行っています。これは、測定マシン自体やルーターの自動アップデートなど、インターネット側以外の事情でロスが発生した場合、それを知るためです。

測定期間

何度かやり直したのですが、今回の結果は 2022/11/13 16:40 ~ 2022/12/06 20:00 頃のものです。

結果

デフォルトゲートウェイ(ルーター)は local と表記しています。

パケットロス

前述の通りpingが0.5秒以上返ってこなかったものをlossと判断して、その個数を数えます。

au flets
1.1.1.1 0.003454% 0.000801%
ff14 0.003706% 0.000801%
google ipv4 0.003554% 0.000801%
google ipv6 0.004354% 0.000751%
local 0.000000% 0.000701%

localのロスは回線と言うより機器の都合なので差し引くと、フレッツは0.0001%程度であり、auひかりはそれより数十倍多いです。

ただしこの結果、3週間位ずっとどちらもゼロで遷移していたものが、12/4に1時間ほど不安定で多発したものです。そのため、サンプルとしては少なすぎて、これを持ってauのほうが不安定というのは無理があります。

というより、どちらも0.01%を切っているので問題ないと言って良いと思います。NUROみたいに面白い結果は出ませんでした。

pingレイテンシ

  • レイテンシ (median) ms
au flets
1.1.1.1 3.812 6.680
ff14 3.843 6.753
google ipv4 3.511 7.563
google ipv6 3.831 7.793
local 0.518 0.517
  • ジッター ms
au flets
1.1.1.1 0.401 0.412
ff14 0.383 0.384
google ipv4 0.380 0.373
google ipv6 0.378 0.363
local 0.090 0.070

これは明らかにauひかりのほうが小さいです。ブラウザでやったりPCを変えたり色々試しましたが、pingレイテンシに関しては確実にauひかりのほうが小さいといえます。解約済みですがフレッツ光ネクストのtransixはおおよそ5-6msだったので、レイテンシに関してはフレッツ光ネクスト→フレッツ光クロスで僅かに悪化したことになります。Xpassでどうなるか気になる。

また、v6プラスですが、v4とv6で差は見られない、と言うよりむしろv4のほうが少し速かったです。トンネリングのオーバーヘッドなどでv4のほうが遅いという予想は外れました。

いずれにせよ、いくら頑張っても東京都民にはかないません。生まれも育ちも神奈川の地元愛の強い自分ですが、他人のスピードテストでping 2msとかを見ると東京に引っ越したくなります。

Google
Cloudflare DNS

ちなみにグラフの通り、GoogleとCloudflare DNSを比べると、Googleのほうがレイテンシが安定しています。良いサーバ。

フレッツの方はレイテンシがなみなみしているような気がして、10分ごとのmedian値を時間帯別に平均してみたのですが、auは1日同じで、フレッツは日中のほうがわずかに大きいでしょうか。でも誤差レベルですね。

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
au 3.513 3.508 3.512 3.502 3.503 3.481 3.513 3.479 3.480 3.500 3.505 3.506 3.521
flets 7.350 7.494 7.595 7.664 7.942 7.851 7.724 7.662 7.857 7.708 7.697 7.611 7.726
13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
au 3.519 3.520 3.540 3.513 3.549 3.509 3.514 3.492 3.529 3.510 3.537
flets 7.573 7.692 7.606 7.419 7.510 7.230 7.336 7.350 7.291 7.329 7.356

速度の定期的な測定

これもやりたかったんですが、2つの理由で断念しました。

  • 10GbEのNICを積んだPCがWindowsのメインPC1台しかなく、cronで定期的に測定するのに向かない。
  • 10Gbps回線でスピードテストをすると1回あたり5GBとかの単位で通信が発生し、定期実行するとauひかりの上り30GB制限をぶっちぎる
    • スピードテストたくさんやった日は、1日数百GBのトラフィックが発生しています↓。
      そのため、スピードテスト結果は気分が乗ったときに手動で集めたものをペタペタ貼る程度にします。

複数日の測定結果がごちゃまぜですが時刻順にしてみました。スラッシュ区切りは下り/上りです。手動なので抜けがありますし、日付が違うので測定条件が同じではありません(曜日も違うし、NICの設定など変えてる箇所もある)が、傾向はわかると思います。

au i3D.net au IPA au Cloudflare au fast.com flets i3D.net flets IPA flets Cloudflare flets fast.com
1:50 6904 / 3746 7013 / 4833 3650 / 945 3200 / 700 4490 / 6517 6409 / 6752 3170 / 981 7600 / 2500
7:10 / 6319 / 3938 4070 / 912 3500 / 3883 / 3515 / 2930 / 802 6100 /
9:38 6708 / 3858 5935 / 3162 3510 / 873 3400 / 1300 5325 / 6740 / 3200 / 795 6900 / 2300
9:40 / 7081 / 4270 / / / 8028 / 6819 / /
10:00 / / / / / 7653 / 6664 / /
10:00 6484 / 3067 6031 / 3031 4040 / 1010 2500 / 560 4370 / 6732 7903 / 6835 3510 / 1030 3800 / 530
12:00 6564 / 3120 4821 / 3001 2740 / 874 2800 / 890 6949 / 3148 7501 / 6823 3520 / 960 2200 / 1900
13:20 5410 / 3661 6130 / 3902 3400 / 981 2400 / 1600 4837 / 5710 7849 / 6813 2030 / 591 3300 / 2200
16:30 5042 / 3130 5835 / 3034 3570 / 935 2200 / 540 4360 / 6844 7248 / 6804 3270 / 875 2100 / 2300
17:30 5338 / 3198 6123 / 2912 3480 / 1030 1700 / 4337 / 1851 7861 / 6821 3080 / 909 4600 / 2000
18:50 4929 / 2427 5604 / 3518 3920 / 889 2200 / 1500 4799 / 2233 7871 / 6768 2860 / 953 4100 / 1500
20:10 5096 / 3449 4754 / 4115 3430 / 941 2000 / 530 6618 / 3951 7654 / 6691 2720 / 887 3600 / 1400
20:10 4462 / 1690 / / / 7711 / 6798 / / /
20:50 2366 / 3768 / 2380 / 872 1700 / 700 4970 / 3243 / 2890 / 813 6900 / 2300
21:20 3901 / 3748 4101 / 3887 2780 / 694 1700 / 400 4871 / 6687 8026 / 6779 3220 / 892 5200 / 2200
21:30 / 4724 / 1882 2610 / 690 2300 / 700 / / / /
21:40 3402 / 3814 4248 / 3765 1900 / 760 1800 / 650 5014 / 4263 7452 / 6778 2780 / 953 5000 / 2200
22:00 / / / / / 5383 / 5546 2680 / 707 5400 /
22:40 2889 / 3466 3289 / 3604 2500 / 874 1500 / 1600 4715 / 6152 7798 / 6760 3010 / 869 3300 / 1700
23:30 3900 / 3289 3886 / 2780 3210 / 918 2300 / 550 4537 / 3859 7856 / 6780 2510 / 807 2600 / 1000

全体的にフレッツ光クロスのほうがやや高速です。auは20時~24時頃にやや落ち込みますが、フレッツでは時間帯による差はあまり見られません。

auひかり
flets光クロス

比較とまとめ

料金

  • auひかり
    • × 工事費、月額料金ともにやや高い。
    • ○ IPv4アドレスが半固定で専有できるので、フレッツに固定IPオプションを付けたと思えばむしろ安いとも言える。
    • ○ キャンペーンが充実しているので、3年以内に解約予定なら安い。
    • ○ 10ギガはオプションなので、飽きたら外せば再工事無しで安くできる(たぶん)。
  • フレッツ光クロス(enひかり)
    • ○ 工事費無料。
    • ○ 月額料金が安い。

引き分け。

回線品質

  • auひかり
    • ○ pingレイテンシが低く安定している。
    • ○ パケロスは皆無。
    • ○ ピーク時は8Gbpsくらい出る。
    • × ゴールデンタイムはやや落ち込み、4Gbpsを切るくらいになる。
    • × 特に上り方向と fast.com の測定では、ほぼすべての時間帯でフレッツ光クロスよりも速度が劣る。
  • フレッツ光クロス(v6プラス)
    • ○ ゴールデンタイムを含めて、時間帯によらず概ね7Gbps以上程度出ている。
    • ○ パケロスは皆無。
    • × pingレイテンシがauひかりよりも若干大きい。

引き分け。

インターネットのしやすさ

  • auひかり
    • ○ グローバルIPv4アドレスを専有でき、ポート数の制限がない。
    • × 上り方向で1日30GB以上を継続すると、通信制限を食らう
  • フレッツ光クロス(v6プラス)
    • × IPv4アドレスが共有で、ポート開放ができずポート数にも制限がある。(追加料金で解決可能)

スピードテスト以外の一般用途では、ポート数制限のほうが問題になりやすいので、わずかにauひかりの勝ち。

その他

  • auひかり
    • × ホームゲートウェイが必須で、二重ルーターを強いられる上に場所を取る。
    • × 仮に混雑が発生してもプロバイダ変更などの余地がなく、また複数固定IPなどの拡張性があるオプションも存在しない。
  • フレッツ光クロス
    • ○ 好きな機器を使える。
    • ○ 多数のプロバイダやVNEを選べるので、なにか嫌なことがあっても物理回線工事をせずに心機一転できる可能性が高い。
    • ○ 工事会社が良かった。

フレッツ光の勝ち。

総合

自由にこだわりたい場合、フレッツ光クロスがやや優勢でしょうか。auひかりには上り30GB制限とHGW強制という強力なデメリットがあり、これを回避するオプションも存在しないというのがどうしても気になります。

逆に細かいことは良いから安定した回線が欲しいんだという場合、標準でポートの心配がないグローバルIPが使え、かつ10ギガオプションの付け外しができるなど、auひかりのメリットが際立ちそうです。

通常利用ではどちらも十分以上に安定していて、NUROみたいな面白い結果にはなりませんでした。好きな方を選べば良いと思います。

おまけ

10G回線は快適?

よく言われるように、10Gbps回線のキラーアプリはスピードテストです。大抵のケースでサーバがボトルネックになるので、1Gbps時代から違いを体感したことはほぼありません。僕がよく使うGoogleドライブは600Mbpsくらいしか出ず、フレッツ光ネクストでも変わりません。このように、恩恵を受けられるケースはごく僅かです。

ただ、お値段的にも1Gbps回線から月額1000円弱しか変わらず、どの時間帯でも1Gbpsを切る気配がない安定回線と思えば悪くありません。ゲーム用プロバイダみたいなサービス(実態はVNEのポート追加と帯域制御程度のものが多そう)に追加料金を払うくらいなら、エリアが対応していれば10Gbps回線を引いたほうが幸せになれると思います。

2本引くメリットはあるの?

ありません

あえてひねり出せばこんな感じですが、

  • 複数のデバイスで通信したときに遅くならないように分散できる
    • みんなで一斉にスピードテストするような奇特な家庭でも無ければ、10Gbps1本でも持て余します。
    • WiFi SSIDを家族・目的ごとに管理してルーティング設定する手間が増えます。
  • 障害時にバックアップ回線になる
    • 5年に1回位は役立つかもしれません。
    • そういう目的ならStarlinkのほうが夢がある。

やはりコストに見合わないと思います。精神的満足度を得るための遊びです。比較して満足したら片方解約するつもりもあったのですが、思いの外結果が拮抗してしまったので、飽きるまで数年様子を見てみようと思います。

なお、当然ですが2本引いたからと言ってスピードテストで20Gbps出るわけではありません。

この画像は本物ですがもちろん実際に19Gbps出ているわけではないです。



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