パソコンやスマートフォンを長時間使っていると、目の奥がズーンと重くなったり、かすんで見えにくくなったりすることはありませんか。
こうした症状は「眼精疲労」と呼ばれ、放置すると頭痛や肩こり、集中力の低下にまでつながることがあります。
目薬やホットアイマスクで一時的にしのいでいる方も多いかもしれませんが、「鍼灸」という選択肢を検討しているという方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、鍼灸が眼精疲労にどう働きかけるのか、そのメカニズムから通院ペース、鍼灸院選びのコツまで詳しく解説します。
「鍼は怖い」「本当に効くの?」と不安を感じている方にも、わかりやすくお伝えしていきます。
針灸は効く?眼精疲労改善のメカニズムを3つの視点で解説
「鍼を打つだけで目の疲れが取れるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。実は、鍼灸には眼精疲労の改善をサポートする明確な理由があります。
ここでは、鍼灸がどのように働きかけるのか、3つの視点から見ていきましょう。
鍼灸が眼精疲労に働きかけるメカニズムは、主に次の3つです。
- 目周辺の血流改善で酸素・栄養を届ける
- 自律神経を整えて「目の緊張」をほぐす
- 首・肩の筋緊張を緩めて目への負担を軽減する
① 目周辺の血流改善で酸素・栄養を届ける
目の疲れを感じるとき、目の周りの血流が滞っていることが少なくありません。
血液は酸素や栄養を運ぶ役割を担っているため、流れが悪くなると目の筋肉や神経に十分なエネルギーが届きにくくなります。
鍼灸では、目の周囲やこめかみ付近のツボに鍼を打つことで、その部分の血管を広げ、血流を促していきます。
すると、滞っていた酸素や栄養が目の組織にしっかり届きやすくなり、老廃物の排出もスムーズに。重だるさやかすみといった症状の軽減が期待できます。
② 自律神経を整えて「目の緊張」をほぐす
目のピント調節には「毛様体筋」という小さな筋肉が関わっています。
この筋肉は自律神経によってコントロールされており、交感神経が優位な緊張状態が続くと、うまくリラックスできなくなってしまいます。
鍼灸には、自律神経のバランスを整える作用があるとされています。施術によって副交感神経が優位になると、毛様体筋の緊張がゆるみ、ピント調節がスムーズになることも。
「なんとなく目が楽になった」「視界がクリアになった」と感じる方がいるのは、この自律神経への働きかけによるものと考えられています。
③ 首・肩の筋緊張を緩めて目への負担を軽減する
眼精疲労と首・肩のこりは、切っても切れない関係にあります。首や肩の筋肉がガチガチに固まっていると、頭部への血流が悪くなり、目にも影響が及ぶことがあります。
また、姿勢の悪さからくる首の負担は、目を動かす神経にもストレスを与えることも。
鍼灸では、目の周辺だけでなく首や肩、背中のツボにもアプローチしていきます。筋肉のこりをほぐして血行を改善し、目への負担を軽くすることを目指します。
眼精疲労の施術で「肩まで軽くなった」という声が多いのは、こうした全身へのアプローチがあるからです。
【症状別】鍼灸治療が向いているのはこんな人
鍼灸は眼精疲労の改善に効果が期待できますが、すべての人に同じように適しているわけではありません。
ここでは、鍼灸治療を特におすすめしたいケースと、事前に注意が必要なケースをそれぞれ紹介します。
鍼灸治療が向いている人、注意が必要な人は次のとおりです。
- 目の奥が痛い・かすむなどの症状がある人
- 長時間のデスクワークで目を酷使する人
- 妊娠中や出血性疾患がある人は許可が必要
- 急激な視力低下がある場合はまず眼科へ
1:目の奥が痛い・かすむなどの症状がある人
「目の表面ではなく、奥のほうがズキズキする」「視界がぼやけてピントが合いにくい」といった症状は、眼精疲労の典型的なサインです。
目薬を差しても改善しない、休んでも翌日には同じ症状が出るという方は、慢性的な眼精疲労に陥っている可能性も。
こうした深部の疲労には、鍼灸によるアプローチが向いています。目の周囲のツボを刺激することで血流が改善し、奥にたまった疲労物質の排出を促すことが期待できると言われています。
「目薬では届かない場所」にアプローチできるのが、鍼灸ならではの強みといえるでしょう。
2:長時間のデスクワークで目を酷使する人
一日中パソコンに向かっている方や、細かい資料を読み続ける仕事をしている方は、目を酷使しやすい環境にあります。
画面を見つめ続けると、まばたきの回数が減って目が乾燥しやすくなり、さらに同じ距離にピントを合わせ続けることで毛様体筋に大きな負担がかかります。
こうした「仕事が原因の眼精疲労」には、定期的な鍼灸でのメンテナンスがおすすめ。疲れがたまりきる前にケアすることで、症状の悪化を防ぎやすくなります。
最近では、従業員の健康管理を重視する企業が増えており、福利厚生として鍼灸やマッサージを取り入れる動きも広がっています。
3:妊娠中や出血性疾患がある人は許可が必要
鍼灸は比較的安全な施術ですが、妊娠中の方や出血性疾患(血が止まりにくい病気)をお持ちの方は、事前にかかりつけ医の許可を得てから受けるようにしてください。
妊娠中は体の状態が通常と異なるため、刺激を避けたほうがよいツボがあります。また、血液をサラサラにする薬を服用している方は、鍼を打った部位に内出血が起きやすくなることも。
施術自体が禁止されているわけではありませんが、安全のために必ず医師に相談しましょう。鍼灸院でも、問診時にこれらの情報を伝えておくと安心です。
4:急激な視力低下がある場合はまず眼科へ
「昨日まで見えていたものが急に見えにくくなった」「片目だけ視界が暗い」といった急激な変化がある場合は、眼精疲労ではなく別の病気が隠れている可能性があります。
網膜剥離や緑内障、脳の疾患などが原因となっているケースもあるため、まずは眼科を受診してください。
鍼灸は体の調子を整える施術であり、病気そのものを治療するものではありません。急な症状が出たときは自己判断せず、専門の医療機関で検査を受けることが大切です。
眼科で「異常なし」と診断されたうえで、眼精疲労のケアとして鍼灸を取り入れるのが安心な流れといえます。
鍼灸治療、いくらかかるの?保険適用と自費の違い
鍼灸に興味があっても、「費用がどれくらいかかるのかわからない」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。
鍼灸治療には自費診療と保険適用の2つのパターンがあり、それぞれ条件や費用が異なります。ここでは、費用の目安や保険適用の条件、さらに医療費控除についても解説します。
鍼灸治療の費用に関するポイントは、次の3つです。
- 自費診療は一回数千円が相場
- 保険適用には医師の同意書が必要
- 治療目的なら医療費控除の対象
1:自費診療は一回数千円が相場
眼精疲労で鍼灸院を受診する場合、多くは「自費診療」となります。自費診療とは、健康保険を使わずに全額を自分で支払う形式のこと。
料金は鍼灸院によって異なりますが、1回あたり4,000円から8,000円程度が一般的な相場です。
初回はカウンセリングや検査に時間をかけるため、やや高めに設定されていることもあります。
また、施術時間や使用する鍼の本数、電気を流すパルス治療の有無などによっても料金が変わる場合があるため、事前にホームページや電話で確認しておくと安心です。
継続して通うことを考えると、料金体系がわかりやすく、追加料金が発生しない鍼灸院を選ぶのがおすすめ。
「思っていたより高くついた」という事態を避けるためにも、初回カウンセリング時に総額の目安を聞いておきましょう。
2:保険適用には医師の同意書が必要
鍼灸治療でも、一定の条件を満たせば健康保険が適用されるケースがあります。ただし、眼精疲労単独では保険適用の対象外となることがほとんどです。
保険が使えるのは、神経痛やリウマチ、頸腕症候群、五十肩、腰痛症、頸椎捻挫後遺症といった特定の疾患に限られています。
さらに、保険を適用するには医師の同意書が必要です。まず病院で診察を受け、医師に「鍼灸治療が適当である」と認めてもらい、同意書を発行してもらう流れになります。
この手続きを経て初めて、鍼灸院での施術に保険が使えるようになります。
眼精疲労の場合は自費診療が基本と考えておき、もし首や肩の痛みなど保険対象の症状も併発しているなら、医師に相談してみるとよいでしょう。
3:治療目的なら医療費控除の対象
自費診療であっても、治療目的の鍼灸であれば医療費控除の対象になります。
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告をすることで所得税の一部が戻ってくる制度のこと。
鍼灸の施術費用も、治療を目的としたものであれば対象に含まれます。
ポイントは「治療目的」であること。リラクゼーションや美容目的の施術は対象外となるため、注意が必要です。
眼精疲労の改善を目的として通院している場合は、領収書を保管しておきましょう。年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えたら、確定申告で控除を受けられる可能性があります。
通院回数が多くなると費用もかさみますが、医療費控除を活用すれば負担を軽減できます。鍼灸院で発行される領収書は捨てずに、しっかり保管しておくことをおすすめします。
効果を実感するための通院ペース
鍼灸を始めてみたいと思っても、「どれくらい通えば効果が出るの?」「毎日通わないといけないの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
通院ペースは症状の程度や生活スタイルによって異なりますが、ある程度の目安を知っておくと計画が立てやすくなります。
効果を実感するための通院ペースについて、押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 症状の重さで週に通う回数を調整する
- 数回から十数回で効果を実感できる
- 間隔が空きすぎると効果が定着しにくい
1:症状の重さで週に通う回数を調整する
通院の頻度は、眼精疲労の重さによって変わってきます。
症状が軽い場合は週に1回程度でも十分なケースが多いですが、慢性化していたり、日常生活に支障が出るほど辛い場合は、最初のうちは週に2〜3回のペースで集中的に通うことをすすめられることもあります。
症状が重いほど、体が本来のバランスを取り戻すまでに時間がかかります。最初は頻度を高めに設定し、改善が見られてきたら徐々に間隔を広げていくのが一般的な流れ。
担当の鍼灸師と相談しながら、自分の症状や仕事のスケジュールに合った無理のないペースを見つけていきましょう。
2:数回から十数回で効果を実感できる
「何回通えば楽になるの?」という質問への答えは、個人差があるため一概には言えません。ただ、多くの鍼灸院では、3〜5回ほどで変化を感じ始める方が多いとされています。
慢性的な眼精疲労の場合は、10回以上の施術を経て安定した改善を実感できることも珍しくありません。
1回目の施術直後に「目が軽くなった」「視界がすっきりした」と感じる方もいますが、これは一時的な変化であることが多いものです。
根本的な改善を目指すなら、ある程度の回数を重ねることが大切です。
効果の出方には体質や生活習慣も影響します。睡眠不足が続いていたり、施術後もすぐに長時間のパソコン作業に戻ったりすると、回復が遅れてしまいます。
鍼灸の効果を引き出すためには、日常生活での目の使い方も見直してみてください。
3:間隔が空きすぎると効果が定着しにくい
「忙しくて2週間以上空いてしまった」「月に1回しか通えない」という場合、せっかくの効果が持続しにくくなることがあります。
鍼灸による体の変化は、施術を重ねることで少しずつ定着していくもの。間隔が空きすぎると、前回の施術で整えた状態がリセットされてしまい、毎回ゼロからのスタートになりかねません。
特に治療の初期段階では、できるだけ一定のペースを保つことが重要です。
症状が落ち着いてくれば、2週間に1回、月に1回とメンテナンス的な通院に切り替えても効果を維持しやすくなります。
仕事や家庭の都合で頻繁に通えない場合は、その旨を鍼灸師に伝えておくとよいでしょう。
限られた回数でも効果を出せるよう、施術内容やセルフケアのアドバイスを工夫してもらえることがあります。
良い鍼灸院を見極める3つのポイント
鍼灸で眼精疲労を改善したいと思っても、「どの鍼灸院を選べばいいかわからない」という方は少なくありません。
鍼灸院は数多くあり、それぞれ得意分野や雰囲気、料金設定もさまざまです。安心して通い続けるためには、事前にいくつかのポイントをチェックしておくことが大切。
良い鍼灸院を見極めるためのポイントは以下の3つです。それぞれ解説していきます。
- 資格保有者が在籍しているか
- 初回カウンセリングが丁寧か
- 料金体系が明確で無理な勧誘がないか
1:資格保有者が在籍しているか
鍼灸の施術を行うには、国家資格である「はり師」「きゅう師」の免許が必要です。この資格は、専門学校や大学で3年以上学び、国家試験に合格しなければ取得できません。
つまり、資格を持っている施術者は、人体の構造や衛生管理について専門的な知識を身につけているということになります。
鍼灸院を選ぶ際は、施術者が国家資格を保有しているかどうかを必ず確認しましょう。
多くの鍼灸院ではホームページに資格情報を掲載していますし、院内に免許証が掲示されていることもあります。もし情報が見当たらなければ、問い合わせて確認しても失礼にはあたりません。
無資格者による施術はトラブルのもとになりかねないため、「安いから」「近いから」という理由だけで選ばず、資格の有無を最優先でチェックしてみましょう。
2:初回カウンセリングが丁寧か
良い鍼灸院かどうかは、初回のカウンセリングでおおよそ判断できます。眼精疲労といっても、原因や症状の出方は人それぞれ。
デスクワークの時間、睡眠の質、ストレスの有無、既往歴など、さまざまな情報をもとに施術方針を立てる必要があります。
丁寧な鍼灸院では、初回に十分な時間をかけて話を聞いてくれます。
「いつから症状がありますか」「どんなときに辛くなりますか」「普段の生活で気になることはありますか」といった質問を通じて、あなたの状態を深く理解しようとしてくれるはずです。
逆に、ほとんど話を聞かずにすぐ施術に入るような院は、少し注意が必要かもしれません。
カウンセリングの段階で疑問や不安を遠慮なく伝えられる雰囲気かどうかも、重要な判断材料になります。
3:料金体系が明確で無理な勧誘がないか
継続して通うことを考えると、料金体系がわかりやすいかどうかは非常に大切なポイントです。
「基本料金は安いけれど、オプションを追加すると高額になる」「回数券を強引にすすめられる」といったケースは、残念ながらゼロではありません。
信頼できる鍼灸院は、施術前に料金の内訳をきちんと説明してくれます。ホームページやパンフレットに料金表が明示されていて、追加料金が発生する場合も事前に案内があるのが理想的です。
初回カウンセリングの際に「今日の施術はいくらになりますか」「今後、追加でかかる費用はありますか」と確認しておくと安心です。
また、必要以上に高額なコースや長期契約をすすめてくる場合は要注意。本当に患者のことを考えている鍼灸院であれば、無理な勧誘はしないものです。
自分のペースで通えるかどうか、プレッシャーを感じずに相談できるかどうかも、院選びの大切な基準といえるでしょう。
眼精疲労の治療なら鍼灸院へ
眼精疲労は、目薬や休息だけでは根本的な改善が難しいことも少なくありません。慢性的な目の疲れや不快感にお悩みなら、鍼灸という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
血流の改善、自律神経の調整、首や肩のこりへのアプローチなど、鍼灸には眼精疲労を多角的にケアできる特徴も。
鍼灸院「ハリのち晴れ」では、お一人おひとりの症状や体質、生活習慣に合わせたオーダーメイドの施術を行っています。
眼精疲労の原因は人によって異なるため、画一的な施術ではなく、その人に適したアプローチを提案しています。
目の疲れを我慢し続ける毎日から解放されたい方は、一度相談するのも検討してみましょう。
このサイトを運営するシステム開発会社であるBPS株式会社でも、従業員の健康管理・労働環境の改善には注力しています。
定時退勤を推奨し、残業の撲滅にも注力。有給休暇の利用も推奨しており、消化率は80%を超えています。また、人間工学に基づいて疲労を軽減するエルゴヒューマンチェアという椅子や2枚以上のデュアルモニタを支給するなど、エンジニアの作業効率・デスク環境の改善にも力を入れています。
無理なく働きつつ、エンジニアとしてのキャリアを高めていきたい、という方はぜひBPS株式会社を検討してみてくださいね。
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