BPS W3C (World Wide Web Consortium)に加盟。Web技術の標準化を推進し、縦書の普及に貢献。
電子書籍閲覧アプリケーションを開発するBPS株式会社(本社:東京都新宿区、 代表者取締役社長:渡辺 正毅) は
2014年9月22日付けで、Web技術の世界的標準化推進団体である「W3C (World Wide Web Consortium)」に加盟し、Web上の日本語表現普及に向けた活動を開始いたします。
日本語表現の発展をめざして
BPS では、電子書籍市場への参入当初から、日本語で作成されたコンテンツが、正しく・手軽に表示できる世界をめざして活動してきました。
CSS3 のサブセットとして、日本語の縦書きが可能となった現在、デジタルデータとしての日本語、特に縦書の表現は、電子書籍はもちろんのこと、カーナビや放送字幕など様々な場所で必要とされるようになっています。
弊社では「超縦書」において日本の複雑な組版要件を満たす独自のレンダリングエンジンの開発を行ってまいりました。
この度、その「超縦書」における活動が、 W3C CSSワーキンググループ石井宏治氏や、元アンテナハウス・現 Vivliostyle代表 村上真雄氏、慶應義塾大学教授の村井純先生を始めとする実際に仕様を作成されている方々から高く評価され、W3C(World Wide Web Consortium)に加盟することとなりました。
W3Cは、Web技術の標準化の推進を目的として設立された、会員組織、フルタイムスタッフ、および公的団体が連携する国際的なコンソーシアムです。世界中のWeb規格が統一された「One Web」の実現を目標に、Webの仕様や指針、標準技術の策定・開発を行っています。弊社も縦書を始めとして、さらなるWeb標準化の普及に貢献していく所存です。
今後の活動
EPUB3からは、CSS3 のサブセットとして、日本語の縦書きが可能になっています。ところが、日本の組版は要件がとても多いため、CSS3 に取り込まれた要件も多岐に渡り、それらの要件を全て満たすビューアエンジンは、まだまだ数が少ない状況です。また、CSS3 に取り込まれた仕様もW3C勧告(プロセスの最終段階) までには至っておりません。仕様がW3C勧告として発行されれば、日本語特有の表現をCSSで実現することが可能となり、電子書籍、電子出版はこれまで以上に発展していくことが期待できます。
W3Cの標準仕様によって、Webブラウザ上でも、駅の電光掲示板、カーナビの画面などあらゆるディスプレイ上で紙の組版と同等の高品質な表現を実現することは、世界中の多くの人々にとっても大きなメリットになると私達は考えています。W3Cメンバーとして、オープンなWeb標準技術によって世界中で高品質な組版が手軽に実現できる未来の実現を目指して活動してまいります。