今回のアドベントカレンダーの雑談テーマが「効果的な運動」ということで、ちょっと枠を広げて「ダイエット」について語ろうと思います。
とはいえ私はもともと「普通体型」ではあったので、余計な脂肪を落とし、足りていなかった栄養素とカロリーをきちんと摂取し、筋肉を付けることを目的としたものです。
結論から言うと、3か月で体重4kg、ウエスト周り6cmの削減に成功しました。
ダイエットのきっかけ
…という見出しにしたものの、「ダイエットのきっかけ」って難しいですよね。
小学生のころから「女だから痩せなきゃ」「痩せてる方が勝ち組」みたいな価値観は親や友人、各種メディアから感じていたので、うっすら万年ダイエッターだったというか。
でもそんな薄味な動機だったのできちんと知識を付ける機会はなく、ある時はほぼ拒食状態に陥り、またある時は「飲めば痩せる」系のサプリに手を出したり。「〇〇だけ」ダイエットを信仰したり、タバコや過労で食欲を抑えられることに喜んだり…思考停止できる楽な行動ばかりしていました。でもこれらって健康的ではないですよね。
夫と暮らすようになって生活習慣に「他人の目」が入るようになり、「栄養足りてない」「カロリー不足」と指摘されて初めて、もっとちゃんと健康を考えようと思いました。夫と私はお互いを「老後のライフライン」と考えているので、お互い簡単にくたばっては困るわけです。
そしてちょうど3か月後に結婚式があったので、3か月以内にマイナス4kg!を目標にダイエットを始めたのでした。
まず正しい知識を付ける
「私のダイエット方法」という記事があれば、「〇〇だけで楽に痩せられる!」みたいなダイエット法が書いてあることを期待しますよね。残念ながら、その類のものでは健康的にストレスなく痩せることはできないため、今回は紹介しません。
というのも実は、世の中の「〇〇だけダイエット」の類は、リバウンドを前提としたものがほとんどです。だって、一生「〇〇だけ」だと不健康ですし、大体は期間を決めて行うじゃないですか。それってつまり「〇〇だけダイエット」が終わったら以前と同じような食生活に戻すことが前提なので、当然ですが体重も体型も戻ります。「〇〇だけダイエット」はストレスがかかるので、ストレス解消のために暴食に走り、むしろ太ってしまう…なんてことも珍しくありません。
また、よく「摂取カロリーが消費カロリーを下回れば痩せる」と言いますが、だからといって「カロリーは減らせば減らすほど良い」というわけではありません。もちろん摂取カロリーをなくせば体重は減りますが、その体重減少の大部分は水分が抜けたことによる一時的なものです。中長期的に見ると、代謝(=脂肪を燃やす力)が落ちる、つまり痩せにくい体になってしまいます。以前の私はここを勘違いしていたわけですね。
そこで、まずは「あすけん」というアプリで食べたものを記録し、「どれくらいカロリーが多いか・足りないか」「どんな食べ物がどれくらいのカロリーか」を把握することから始めました。
まずは食事管理
あすけんを使っていると出会う、「PFCバランス」という言葉。
これは「Protein(たんぱく質)」「Fat(脂質)」「Carbohydrate(炭水化物)」の頭文字を取ったもので、どれもエネルギーを作るのに必要な栄養素であるのと同時に、摂りすぎると太るものでもあります。
PFCについても、あすけんで「どれくらい過不足があるか」「どんな食べ物に多く含まれているか」を把握するようにしました。
すると私の食事はどうやら、脂質が特にオーバー気味であることが分かりました。
というのも脂質って、何気なく食べているものやヘルシーに見えるものに多く含まれているんですよね。「揚げ物」はなんとなく脂質が高そうなイメージがあるので分かりますが、他にもソーセージ、ナッツ、アボカド、牛乳、卵も、意外と脂質が高めな食材。特に卵やナッツは「ダイエット向き」なイメージだったので、ビックリでした。
また、タンパク質を食事から摂ろうとすると、肉や魚など、脂質多めの食事になってしまいます。だから、粉のプロテインを飲む必要があったんですね。
食事管理のストレスを減らす
以前はレトルト食品やカップラーメンも「意外とカロリー低いから」とよく食べていたのですが、「完全食」「低カロリー・低糖質」を謳うものも、実は脂質だけは高かったりします。
とはいえ毎日自炊はめんどうなので、脂質が低めな「ノンフライ麺」のカップラーメンを食べていました。
また、食事管理で意外にも重宝したのが、なんと外食。
というのも、チェーン店の多くは「(店名)+栄養表示」などと検索すると、PFCが出てくるんです。ダイエットといえば外食NGなイメージがありましたが、むしろあらかじめカロリーなどを調べて行けるので、前後の食事で調整しやすかったです。
特に脂質がオーバーしがちだった私は、うどん屋チェーンを重宝していました。天ぷらさえ食べなければかなり低脂質に抑えられます。
このように、食事管理は何もボディビルダーのようにストイックにする必要はありません。レトルトや外食も「選ぶ」ことで、面倒な自炊や「美味しくない」というストレスも避けながら、リバウンドすることなく続けることができます。
具体的な食事メニュー
平日は、朝はプロテイン+低脂肪牛乳+オートミールを焼いた「オートミールクッキー」、昼はご飯にふりかけ、夜は味噌汁+ご飯+主菜+副菜というメニューが多かったです。夜ご飯で肉や魚を制限せずに食べられるよう、朝と昼は脂質をほぼ0に抑えていました。
休日は、夫と近所のチェーン店のモーニングメニュー巡りをし、昼はカフェのケーキセットなどで軽めに、夜は野菜多めの鍋や大盛りサラダが定番です。
おやつはそもそも家に置かないようにしていますが、どうしても食欲が爆発するときもありますよね。そんなときは、脂質の低いグミや、不足しがちなカルシウムが摂れる煮干しなど、自分の食事状況に合わせたものを購入。炭酸が飲みたいときは、炭酸水やゼロカロリー炭酸飲料を飲んでいました。
おやつも一概に「我慢」ではなく、自分に合ったものを選ぶのが大事。その自分に合ったものを選ぶために、あすけん等で記録することが大事なのです。
有酸素運動と無酸素運動
食事管理と併せてダイエットに必要なのが、運動です。
「有酸素運動」と「無酸素運動」という言葉を聞いたことがありますか?
簡単に言えば、有酸素運動は走ったり歩いたりして脂肪を燃やす運動、無酸素運動は筋トレなどで代謝アップと見た目の引き締めを狙う運動です。
「脂肪を燃やす」だけなら有酸素運動だけでも良さそうですが、無酸素運動も組み合わせることで、より効率よく脂肪を燃やせる上に見た目も引き締まるため、私はどちらも行いました。
ムキムキにならない筋トレ
よく女性は「筋トレするとムキムキになっちゃう…」という懸念を抱きがちですが、女性は見た目に影響するほどの筋肉は簡単にはつかないので大丈夫です。女性のフィジーク選手などもいますが、毎日数時間筋トレして、食事もささみやブロッコリー限定などのストイックなものにして、やっと到達する領域です。
また、学生時代の部活動で筋肉太りしたことを懸念して筋トレを避ける方もいますが、それも思い返してみれば毎日1〜3時間走ったりトレーニングしたりしていましたよね。また、食べ盛りでたくさん食べていたので、残念ですが瞬発系の筋肉+脂肪でムキムキに見えていただけです。
私は背中や胸などの大きな筋肉を鍛えることで、見た目ムキムキにならず、効率的に脂肪を燃やしやすくしました。
運動のストレスを減らす
24時間ジムは高額なため、市営のスポーツセンターに週2回通って筋トレをしています。
ただ、私はトレーナーさんに筋トレを教わったことがあるので問題ないですが、筋トレ初心者がいきなり黒い器具だらけ・タンクトップのお兄さんだらけの場所に行っても気後れしてしまいますよね。
理想はまずパーソナルトレーニングで筋トレの仕方を2か月くらい学べるといいのですが、相場が20万〜50万円とかなり高額。それでダイエットを諦めるくらいなら、チョコザップや自宅でゆるく筋トレするのがおすすめです。
なんやかんや言われていますが、ユーザー層も運動慣れしていない普通の社会人が多いので、気後れせずに筋トレを始めやすいでしょう。筋トレ以外のサービスも豊富で、うちの母も脱毛ついでに筋トレしているそうです。
有酸素運動もキツいと続かないので、生活に根付いたゆるめの運動をしていました。
具体的には、平日は毎朝早めに起きて徒歩15分ほどのコンビニに朝ごはんのスムージーを買いに行き、休日は特に用事がなくてもショッピングモールに行けば、いつの間にか1日1万歩くらい稼げます。
好きなシリーズのゲームが発売されたときは「運動する時間がなくなる…!」と思っていましたが、スクワットしながら、足踏みしながらなど、工夫してゲーム時間を運動時間にしていました。
停滞期はあって当たり前
ダイエット成功の壁と言われる「停滞期」。努力が実らず苦しい時期でしたが、実は停滞期はあって当たり前です。摂取カロリーが減ると、飢餓状態に陥って脂肪を蓄えようとするそうです。
さらに健康を加味したダイエットの場合、1ヵ月の体重減少率は1~2%程度。世の中には「2か月でマイナス10kg!」という謳い文句もありますが、あくまで目を惹くための極端な事例にすぎません。
…ということを知っておくと、停滞期に入ってもあまり焦らずにダイエットを続けられました。上記のように私は食べたいものを食べ外食もしていて、そこまで「忍耐」はしていなかったので、停滞期もあまり苦ではなかったです。
ダイエットの副産物
ダイエットの結果、「体重が減る」「筋肉が付く」以外にもたくさんのメリットを得ました。
栄養を考えるようになった
あすけんで食事管理をしていると、PFCのほかにもビタミンや鉄分などの過不足も表示されます。常に不足している栄養素を把握し、サプリメントで補うようになりました。
「歩く」が苦じゃなくなった
ダイエットをきっかけに歩くこと=面倒ではなく「脂肪が燃える!」と考えられるようになりました。2駅分歩いたり、あえて遠回りしてみたり、エスカレーターより階段を選んだり。老後の健康リスクを考えても、在宅ワーカーは特に、歩けるときに歩いておきたいですね。
寒さを感じにくくなった
ちゃんと栄養を摂って、ちゃんと筋肉を増やして、代謝が上がったからか、今年の冬は去年よりも寒さを感じにくくなっています。去年は室温が18度になったら暖房をつけていたのですが、今年は14度でも少し動けば暑く感じます。また、外を歩けばダウンコートを着ている人が多い時期ですが、私はまだ厚手のパーカーくらいで歩けます。
SNSが要らなくなった
自他共に認めるツイ廃だったのですが、ちょうどダイエットを始めた時期からXもThreadsもInstagramも、ほぼ見なくなりました。もともと私はSNSで発信活動をし、多少収益を得ていたのですが、あすけんで数値的な目標を追うようになり、SNSでの数値的な承認が不要になったのだと思います。
ニキビができなくなった
そういえばダイエットを始めてから、ニキビで悩むことがほぼありません。以前はホルモンバランスの影響や季節の変わり目、つまり月1くらいの頻度で激しい肌荒れを起こしていました。おそらく脂質や飽和脂肪酸の過剰摂取を止めたこと、あるいは運動による血行促進や成長ホルモンの分泌で、酷い肌荒れはなくなったのだと思います。
結局正攻法が一番
健康を考えた正攻法のダイエットは、ただ痩せるだけでなく心身ともに良い影響があるものですね。なんやかんや言い訳して避けてきましたが、結局正攻法が一番コスパ・タイパが良いのだと気づきました。思えば「〇〇だけで稼げる」とかも、だいたいは何かを売りつけるための謳い文句だったりしますよね。
楽な方法はリバウンドのような代償が伴うし、学びも少ないので、時間がかかっても正しい知識を付けることの大事さを思い知りました。
余談ですが、あすけんの売り方も面白いビジネスだなと感じました。あすけんは最初に「トライアル」として有料分の機能も開放されており、7日後に機能制限がかかります。無課金のままだと、ダイエットに必要な「PFCバランス」や記録に便利な「MYセット/レシピ」機能など、一度便利さを味わうと辞められなくなる機能が使えなくなるため、私もまんまと課金してしまいました。


