TPAC 2015 札幌に参加しています

昨年に引き続き、TPAC@札幌に参加しています。今年は日本開催ということで、前回より少し多めの人数で北海道に来ています。

CIMG1097

babaは主にCSS WGとDPUB IGに参加しています。現地からあまり早くもない速報をお届けします。

CIMG1107

TPAC 2015とは

TPACはW3C最大のカンファレンスで、1年に1回開催されます。昨年はアメリカSanta Claraで開催されました。

今年は2015/10/26(月) ~ 30(金)の5日間、札幌コンベンションセンターで開催されています。

なかなか斬新な会議も開催されているようです。

なかなか斬新な会議も開催されているようです。

サイネージは日本企業が準備しているようです。弊社も一部関わったらしい。

サイネージは日本企業が準備しているようです。弊社も一部関わったらしい。

Japanese Industry Meetup

弊社榊原がモデレータとなり、Japanese Industry Meetupが開催されました。主にCSS WGのメンバーと、日本語組版やデザインに関わっているもののW3C/標準化には関わっていない日本人とで話す機会を設けるものです。こちらのレポートも機会があれば後ほど掲載したいと思います。

月・火の議題ピックアップ

10/26(月)と27(火)は、CSS WGに参加しました。いくつか概要を書いてみます。

font-weight-adjust

フォントによって、同じポイント数でも見た目のサイズは微妙に異なります。

システムによってインストールされているフォントは違うため、font-sizeを厳密に指定しても、1番目のフォントがインストールされておらずフォールバックフォントが利用された場合は、見た目上のフォントサイズがずれてしまう可能性があります。

そこでこの問題を解決するために、font-size-adjustプロパティが制定されています[1]。

font-sizeでも同じ問題は発生するため、font-size-adjustのようにfont-weightプロパティでも同じ問題が発生するため、font-weight-adjustプロパティが提案されました

しかし、これは@font-faceルールでfont-weightを指定することで同じことができる(フォントプロパティ上は細いが実際は太い場合、@font-faceで太めのfont-weightを指定すれば良い)ため、却下されました。

[1]Editor’s draftが作られたきり更新される気配のないtext-size-adjustプロパティとは関係ない機能なのでご注意ください。

Overflow Alignment

以下のようなHTMLがあったとします。

<div style="display:flex; justify-content: center;">
  <p>コンテンツA</p>
  <p>コンテンツB</p>
</div>

これは改行しないflexなので、もしコンテンツが大きかったりたくさんあると、あふれます。center指定してあるので、左右に均等にoverflowすることになります。

もしこのflex container (親div)が画面の左端に配置していたらどうなるでしょうか?画面の外まではみ出してしまいます。これでは、仮にoverflow: visibleしていても見ることができません。

そこで、「center配置するが、もしはみ出るようならstart配置にする」というのを実現する機能が safeです。画面内側にはみ出れば、読めないよりはましです(スクロール等の対策も可能になります)。
trueはoverflowしても気にせず指定したcenterのままにします。

align-content: safe center;

この機能について、以下のような点が議論されました。

どこまで適用すべきか

text-alignなどにも適用することを視野に入れつつ、現在のところはまずflex/gridでということになるようです。

safe/trueどちらをデフォルトとすべきか

trueがデフォルトとなりました。指定を忘れるとはみ出る可能性があるものの、safeがデフォルトではかえってわかりづらいという意見が大半でした。

プロパティ粒度やネーミングはどうか

機能自体に関しては、十分良いだろうというところで大きな反対はありませんでした。trueがデフォルトなのだからtrueを削除してはどうかという声もありましたが、両方維持になりました。
ネーミングについては、”true”がやや微妙なので、より良い名前が募集されています。

Wide gamut

Webは長らくsRGBのみを対象にしてきましたが、広色域ディスプレイも普及し、Adobe RGBなどより広い色域への対応が本格的に検討されています。

  • タグなし画像はsRGBと仮定するのが現実的で安定するため、 color-correctionプロパティは削除されました。
  • タグ付き画像はそのタグに従えば良いですが、色番号指定も広色域に対応すべきです。background-color: rgb("adobe rgb", 0, 0, 255);のような形で指定するのが良いのか、アルファ付き4引数と混ざるためicc-colorのような専用のキーワードを追加するか、@ruleのような書式にすべきか、などが議論されましたが、その場で結論は出ず、Editorが提案を作成することになりました。

Scroll snap

Issueリストに従って1つずつ検討されました。

Scroll snapの仕様を把握していないうえに内容が多く把握しきれなかったので、詳細はIRCをご覧ください;;

MS EdgeとSafariで挙動が違う部分をどちらにすべきか、なども話し合われていたようです。

続く

CSS WGだけで2日間がっつりやっているため、まだまだ内容はあります。
後ほど続きを更新予定です。

Ruby on RailsによるWEBシステム開発、Android/iPhoneアプリ開発、電子書籍配信のことならお任せください この記事を書いた人と働こう! Ruby on Rails の開発なら実績豊富なBPS

この記事の著者

baba

ゆとりプログラマー。 高校時代から趣味でプログラミングを初め、そのままコードを書き続けて現在に至る。慶應義塾大学環境情報学部(SFC)卒業。BPS設立初期に在学中から参加している最古参メンバーの一人。得意分野はWeb全般、Ruby on Rails、Androidアプリケーションなど。最近はBlinkと格闘中。軽度の資格マニアで、情報処理技術者試験(高度10区分)などを保有。

babaの書いた記事

週刊Railsウォッチ

インフラ

Rubyスタイルガイドを読む

BigBinary記事より

ActiveSupport探訪シリーズ