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Ruby: 巨大ヒアドキュメントを`DATA`定数と`__END__`で扱う(翻訳)

概要

原著者の許諾を得て翻訳・公開いたします。

タイトルは内容に即したものにしました。

Ruby: 巨大ヒアドキュメントをDATA定数と__END__で扱う(翻訳)

Rubyの巨大なDATA定数には知られざる機能が隠れています。

行の先頭に__END__キーワードを書くと、それより下に書いたものはすべてRubyによってまったく解釈されなくなりますが、巨大な1DATA定数2を用いれば取り出せます。以下はサンプルのbig-data.rbスクリプトです。

p DATA.read
__END__
big data

巨大なDATAFileオブジェクトであり、readできます。上のサンプルでは"big data"と出力されます。現実に有用な例としては、Sinatra webフレームワークのインラインテンプレートがあります3

訳注: 本記事のサンプルコードはirbやpryでは実行できません。

このDataセクションは使えるか?

ちょっと待ってください。巨大なDATAFileオブジェクトというのは、具体的にはどのファイルのことでしょうか?

p DATA.path
p DATA.lineno
__END__
big data

上の出力結果は"big-data.rb"3です。この巨大なDATAオブジェクトは、実はこのソースファイルの特定の位置を指しているのです!つまり次のようなこともできます。

DATA.rewind
puts DATA.gets("\n__END__")[0..-9]
__END__
big data

上のコードはソースコード自身を読み出し、以下を出力します。

DATA.rewind
puts DATA.gets("\n__END__")[0..-9]

参考

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  1. 小文字を含むDataクラスとは異なります(CRubyでの実装の詳細)(訳注: DataクラスはRuby 2.5.1でdeprecatedとなっています)。 
  2. 巨大なDATA定数は、__END__を記述しなければ定義されません。さらに、上のスクリプトを直接実行するのではなく読み込んだりrequireした場合は利用できません。 
  3.  実際にはそうでもないようです。 

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