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ユルく糖質制限を始めて6ヶ月で9kg減量した話

morimorihogeです。ここ最近色々ありすぎてpublicな活動ができておらずな状況ですが、今年も夏のTechRacho記事執筆イベントがあるということで投稿します。
8月いっぱいは弊社や弊社とお付き合いのある方が記事を投稿していきますので普段と少し違うTechRachoをお楽しみください。

初日は僕から糖質制限をして最近痩せたぞという話をしてみます。

※本記事は健康に関する情報を扱いますが、著者自身は専門家でもなんでもないため内容の正確性・どこまで信じてよいかについては読者の皆様でご判断ください。

糖質制限を始めるまでの話

糖質制限を始めるまでの話とか、ダイエットについて思うことなどを書いてみます。

ダイエットの手法と目的いろいろ

ダイエットと一言に言っても人によって頭の中にあるイメージは様々です。パッと思いつくものを考えても、

  • 体重を減らす
  • 体型を引き締める
  • 中性脂肪などの値が下がるなど、健康診断での計測値が改善する

などなど、いろいろな要素を含みます。もちろん上記に挙げたものを複合してダイエットとしている人もいるでしょうが、人によって微妙にイメージが違うのではないでしょうか。
世の中に出回っているダイエット情報は少なからず上記のどれかの要素を含むと思いますが、一部の要素にしか効かないダイエット方法や、健康としてはむしろ悪いダイエット方法などもあり、何のためにダイエットしたいのかをある程度自分で目的を持っていないと自分に合わない方法をしてしまう可能性があります。

システム開発の話と同じで、いきなりソリューションを採用するのではなく、その前に要求・要件定義を行って解決したい課題を明らかにしておきたいですね。

僕の場合の目的:健康寿命を延ばして好きなものを食べられる期間を延ばしたい

ぼちぼち40代も見えてきた年齢になり、今のところ体にあからさまなガタが来る気配はないまでも、健康診断の値なんかはよろしくない値が観測されるようになってきました。まだまだ人生それなりに残っていることを考えると、自分の娯楽というか趣味の中でもかなり優先順位の高いところにある 美味しいものを食べたり美味しい酒を飲む という娯楽をできるだけ長く続けていきたいなと思っています。

そうした時に大事になるのが自分の身体的な健康です。たまには地方に行って暴飲&暴食したいと思っても、体が付いてこないと美味しく感じられないし、種類も食べられなくなってしまいます。
そもそも地方の美味しいお店は駅などから離れていることも多く、それなりにがっつり歩いて食べに行くということもままありますので、ある程度の体力もこの娯楽には必要になってくるわけです。

というわけで、 食べたいものを食べたり飲んだりするのを著しく制限され続けるような手法は選びたくない という前提条件が生まれました。
いわゆるトレーナーが付いて短期間に超絶プレッシャーをかけて体重を落としていくようなプランがあったりしますが、それは人生的に楽しくなくなってしまうので自分には向いていないなと思いました。

1日平均30分以上の運動を続けると、体型は改善されたが体重は変わらなかった

そんなわけで、まずは食べる分くらい運動してみようと思い、1日30分以上の運動を始めました。
内訳としては以下の様な感じです。

  • 週1-2回ほどジムで筋トレする。マシンによる筋力トレーニングがメインで、翌日筋肉痛が多少残る程度
  • ジムに行かない日はダンベルトレーニング or 自転車ローラー台による有酸素運動を合計30分以上行う(仕事で外出するなどがある場合、歩く時間については運動時間に計上)

上記をたまに1日くらいサボる週はありつつも半年~1年ほど継続していました。
狙いとしては、筋トレで筋力を付けることによって基礎代謝の向上、有酸素運動で脂肪燃焼というのを考えていました。
その結果 筋肉が付いた実感はありましたが体重はほとんど変わりませんでした

体感としては筋力が付いたおかげで肩こりや腰痛は改善されましたが、運動している(つもりの)割にはダイエット効果は薄いなあと感じていました。
とはいえ、一度ちゃんと運動する習慣が作れたのでこれはこれとして維持せねばと思い、とりあえず運動習慣は業務時間終了後をメインに続けていました。

この時点では肩こり・腰痛の改善があるという意味では健康的になりましたが、体重を落とすという意味でのダイエットは出来ていませんでした。
また、中性脂肪系の値も思ったほど改善せず「運動してるけどこんなものかあ」というのが実感でした。年齢による衰えを感じた日々。

糖質制限を始めた話

そんな中、偶然生活ルーチンが変わるきっかけがあり、意図したわけではないのですが緩やかな糖質制限生活に切り替わりました。
その結果、自分にとって体感無理のない方法で(ここ重要) 体重が6ヶ月で9kg前後下がりました ので、その辺りの話をしていきます。

糖質制限とは?

ある程度ダイエットに興味を持って調べたことのある人であれば耳にしたことのある方法かと思います。類似でケトジェニックダイエットとかもこのカテゴリと見て良いと思います(後述するように制限の度合いについては諸説あります)。

糖質制限については怪しい情報も含めて様々な情報がネット上に出回っていますが、僕は以下の本がしっくりきました。

著者はお医者さん(といっても食事療法などは専門外)なのですが、実際に自分で糖質制限を実践して感じたことなどが読みやすいテンポで書かれており、僕が実際に体感できたもにのに近い感覚の内容でもありました。
Kindle Unlimitedでも読めるので、興味があればさらっと読んでみることをおすすめします(後半は糖質制限自体というよりは持論の話になるのでそこは読み飛ばしてしまってもいいかも)。

こぼれ話
なお、この本の著者の夏井先生の専門は傷を治す分野で、そちら方面では湿潤治療という傷口を乾燥させないで治す方法を提唱され、新しい創傷治療というサイトも運用されています。こちらの内容もなかなか興味深いので興味があればどうぞ。

雑な要約になってしまいますが、流れとしてピックアップすると以下のような話になります。
※僕の理解によるもののため機微に勘違いがあるかもしれません。正しい情報はその道の情報を参照して下さい。

  • 現代のヒト(農耕開始以後)は「主食」として糖質を取り過ぎている
  • 従来当たり前のように扱われてきていたカロリーベースでのPFCバランス(家庭科の授業とかでも習う奴。厚労省の資料にも出てくる)計算はあまり当てにならない
  • 従来は糖質を取らないと低血糖になって危険といった話があったが、人体には低血糖になったら自力で必要な糖質をタンパク質・脂質から生成する機構があるので、必ずしも糖質を食事から多く摂取する必要はない
  • 食事から糖質を取る量を制限し、タンパク質・脂質はきちんと摂取することで、従来摂り過ぎになりがちだった糖質過剰による問題(糖尿病や食べた後眠くなる現象)を回避することができる

ユルく糖質制限する

糖質制限の詳しい理論(ケトン体とかその縁の話)については既に出回っている記事や書籍にお任せするとして、具体的にどの程度の糖質制限をして効果があったのか、僕の例を書いていきます。

方針1:食べる量を減らす必要はないが「主食」としての糖質を避けられる時は避ける

実は制限としてはこれ以上のことはやっていません。
糖質制限は全く糖質を取らないというものではなく、あくまで摂取する糖質の量をコントロールするものです(そもども糖質ゼロな食べ物はほとんどない)。なので、普段の食事の中から糖質の多いものを避けるようにすればそれだけで充分にユルい糖質制限が成り立ちます。

僕の例だと、平均的な一日の食事を、beforeだと

  • 朝食:ヨーグルト+乳酸菌飲料
  • 昼食:noshの冷凍宅配弁当1つ+レンチンのごはん or パスタ200g + レトルトパスタソースなど
  • 間食:そこまで毎日でもないが、たまにお菓子を食べるくらい
  • 夕食:パスタを茹でたり適当な冷凍食品おかず+レンチンごはんだったり外食だったり

だったのが、afterではこうなりました。

  • 朝食:ヨーグルト+乳酸菌飲料
  • 昼食:noshの冷凍宅配弁当1つ
  • 間食:お腹が空いたときにプロテインを飲んだりプロテインバーやチーズを囓ったり
  • 夕食:肉・魚・卵・チーズをを割とがっつり。主食(米・パスタ)はなし or 外食(外食でもなるべく主食は減らす)

差分としては、漫然と取っていた糖質(ごはん・パスタ・お菓子など)をなるべく避けつつ、糖質低めなものであれば脂質などがあってもガッツリ摂るという感じです。
基本的に気にするのは糖質だけで良いので、バターをガッツリ載せたステーキとか、刺身類(丼になると米があるのでなるべく避ける)は食べられます
ガッツリ肉を食べたいときはブロック肉を買ってBONIQで低温調理して食べたりしていました。

これがカロリーベースの食事制限だといちいち食べるもの一つ一つのカロリー計算をする必要がありますが、糖質制限ではそういったところは気にしなくて良いのが楽です。糖質を避けるだけで良いのであればメニュー一つ一つをその場で判断すれば良いので、いちいち記録も取らなくて問題ないので続けやすいですね。

方針2:趣味・娯楽としての食には特に制限を設けない

普段の食事については糖質制限を意識しつつも、趣味・娯楽としての食(美味しいものを食べに行ったり好きな酒を飲んだり)は特に強く制限しませんでした。外食するときは好きなものも頼むし、糖質多めとされる日本酒やビールもがっつり飲みます。

このあたりが「ユルい」糖質制限を自称している所以で、もっとがっつり糖質制限をする人の場合は飲み物や調味料としての砂糖なども避けていくことになります。
ただ、そこまでストイックに糖質を制限してしまうと自分の食べたいものが食べられなくなってしまうという欠点があるので、僕の場合はあくまで普段の食事から糖質をなるべく避ける程度にしています。

たまにはラーメン食べたくなるときもありますよね。食事は娯楽

成果

結果として6ヶ月でおおよそ7~9kgほど体重が落ち、体脂肪率は23%前後から19%前後まで落ちました。直近の健康診断(これは5月なので正確には3-4ヶ月時点)でのLDLコレステロール値も要注意値から正常値に改善しています。
体重ベースだと20台前半ごろの学部生時代に近い値になってる印象です。使っているオムロンの体重計 HBF-230T-SWには体年齢の計測機能もあるのですが、こちらも30台後半 -> 30台前後の値が出るようになりました。算出根拠はよく分かりませんが、実年齢より若いのはなんか気持ちいいですね。

  • 体重:71-72kg -> 61-62kg

  • 体脂肪率:23%前後 -> 19%前後

  • BMI:23超え -> 21前後

  • LDLコレステロール:151 -> 113

運動習慣は特に変えず、食事のみ調整してここまで変わったのでなかなか驚きですね。

まとめとか試そうとしている人向けの話

というわけで、軽度肥満の入り口に入るかなーというくらいだった状態から糖質制限で正常値に復帰した話でした。
最後にいくつか糖質制限を試してみようかなと思った人向けにコメントしておきます。

要注意:いきなりガッツリ糖質制限しないこと

糖質制限は徐々に体を慣らしていかないと低血糖でへろへろになる、という話をちらほら聞くので要注意です。
体を徐々に糖質制限に慣らしていき、タンパク質・脂質から糖を生成する状態にするのが大事なので、いきなり超低糖質な食事制限を実施するのは危険だと思います。

また、何度も書きますが糖質制限は食べないタイプのダイエットではないのでタンパク質・脂質はちゃんと摂りましょう。栄養不足で不健康になったら本末転倒ですしね。

糖質制限の向き不向き・どこまで突き詰めるかについて

糖質制限の辛さは個人の普段の食習慣や食の好み・人生での優先度に大きく左右されます
毎食米がないとどうしても耐えられない!という人は3食から1食ごはんを抜いたりなどするところから始めるのですが、ごはん大好き人間にとってはQOLが下がって辛そうだとは思います。
あちこちの糖質制限に関する危険性を啓蒙する記事にもありますが、体質も含めて合わない人には合わない可能性があるので持病のある方などは特に慎重になりつつも、特にそうしたリスクのない人は合わなければいつでも止められるので「試しに1-2ヶ月くらいやってみるか」くらいの気持ちでチャレンジしてみてもいいと思います。

また、どこまで真面目に糖質制限するのかという問題もあります。厳密にやっていくのであればお酒も蒸留酒中心にするなどが必要ですし、食べる料理についても、和食や中華は調味料として砂糖がガッツリ投下されていることがあるので要注意など、先に挙げた夏井先生はかなり突き詰めているようでした。

一方で、僕の場合は元々娯楽としての食のために健康維持したいという目的だったので、食を楽しみたいときにはそこまでしっかり糖質制限はしていません。ビール・日本酒は以前と変わらずに飲みますし、外食の時にはフィッシュアンドチップス(芋が糖質)を頼んだりもします。

自分にとって続けられる範囲のさじ加減を見つけるのが大事なのかなと思います

糖質制限のデメリット

最後に、良いことばかり書いているとうさんくさいのでデメリットの方も書いておこうと思います。

  • 食費はかなり上がる
    • 米やパスタに比べ、卵やチーズ、肉は単価としてはどうしても高くなるため食費は上がります。ダイエット食品とかを買う必要はないですが、普通に食材費という観点で支出が増えます。卵はちゃっと調理して食べられるので便利なのですが、最近の価格高騰が結構きついです。
    • 糖質制限に慣れてくると食べる量も自ずと減ってくるのですが、それでも1食単価は米やパスタで腹を膨らませていた時代に比べると高くなっていると思います。
  • 外食や他の人と食事する機会が多いとやりづらい
    • お昼を外で食べたりすると、どうしても定食ものに付くご飯やうどん・ラーメンなど糖質を避けられないケースが増えます。他にも糖質制限していない人と食事する時はお付き合い的に糖質を摂取する機会がどうしても増えます。
    • リモートワークなどで自分で食事を準備できる人には問題ないのですが、平日外に出ることが多い人などはお昼は糖質摂取をある程度容認するなどの妥協点が必要になると思います。

体調面などは慣れてしまえば(人によって1週間~1-2ヶ月という話を聞きます。僕は1週間くらいで適応した)むしろ快適で、お腹が空きづらくなって食事の量自体も多少減った気がします。

まとめ

そんなわけで自分には今の所合っている糖質制限の話でした。身が軽い。

「なんとなく食べないといけないから主食としてご飯(を主とした糖質)を食べている」から「ご飯は嗜好品の一種」くらいの感覚に意識を変更することで簡単にユルい糖質制限ができますので、惰性で米を炊いたりパスタを茹でてる人は試してみるといいかもしれません。ではでは



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