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10年超え実務経験者によるAWS認定SAP(Solutions Architect Professional)合格体験記

morimorihogeです。夏、暑い、辛い、ビールはうまい。

ここ数年やたら忙しい状態が続いてしまっておりやる気も含めて自分の勉強をする時間がずっと取れてませんでした。しかし、ちょうどプロジェクトの谷間になり時間が取れたのでAWS認定(SAA: Solutions Architect Associate)の有効期限も迫ってる所だし更新がてらProfessionalにアップグレードするか、ということで、更新してきました。
世の中に体験記は溢れているのですが、AWSを長年使ってる業務実務経験者の体験記ということで、もし同じようなステータスの人がいたら参考になればと思います。

資格の概要

AWS認定 はAWSの提供するベンダー資格です。詳細はググればいくらでも詳しい情報が出てくるので省きますが、AWSを業務で利用する界隈ではそれなりに知られた資格かなと思います。
今はやたら沢山の資格が増えて良く分からなくなってますが、一番ど定番のソリューションアーキテクトという資格ラインにアソシエイトレベル・プロフェッショナルレベルの2種類があり、今回僕が受けたのはプロフェッショナルレベルです。

プロフェッショナルレベルの試験はアソシエイトレベルに比べて問題文・選択肢が長く、試験時間・問題数も180分で75問と長大。試験料も割引なしで4万円と高額(半額クーポンがちょいちょい発行されるので実際は2万円くらい)です。うへえ・・・

僕のAWS遍歴

僕自身はAWSは東京リージョンが来るよりも前から利用していました。当時はシンガポールリージョンでm1.*とかのPV EC2インスタンスを立ち上げてました。RDSもまだ無かったころですね。懐かしい。
その後、自分でインフラ選定できる案件では積極的にAWSを使うようにしつつ、日本で最初のAWS認定試験が確かAWS Summitで実施されたときにノリで受験し、その時にアソシエイトレベルを取りました。

2014年付けのAWS認定持っている人は少ないはずなのでちょっと自慢

その後、AWSがメジャーになっていく中で実務を積みつつ、社内ではAWS詳しい勢として色々やって今に至ります。
僕のチームは基本的に受託開発メインなので、アプリケーション開発がメインではありますが、インフラ構築から依頼されることも多いです。最近だとアプリケーション側がAWSの機能を使うということも増えたので、その辺りの経験・知識はそれなりにあります。ただ、いわゆるレガシーな大規模オンプレ環境を社内情シスとして移行指揮するようなことはあまりやっておらず、スキルとしては開発者寄り・中小会社の規模に偏っている感じです。
なお、Linux系エンジニアなのでWindows系は全然わかりません。昔事務所引っ越しの時にWindows Storage ServerでiSCSI組んだくらい。

そのため、今回のSAP受験でも「複雑な組織に対応するソリューションの設計」や「ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速」あたりは知らないことがそれなりに多かったです。

勉強方法と勉強時間

試験受けると決めて受験までが1週間と少し、純粋に試験勉強に費やしたのは大体10-15時間くらいだったと思います。ただ、この勉強時間だとかなりギリギリラインだったので、余裕を持って合格するなら20-30時間くらいはかけた方がよさそう。

教材としては、まずは昔受験しようかなーと思った時にノリで買っていたAWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説があったので、ちょっと古いかも・・・と思いつつまずは受験範囲を網羅的に把握するために解説部分を一通り読みました。試験対策としての模擬問題は2020年の本で古いので、別の教材を使おうと思い解いていません。正味2-3時間くらい?
※なお、内容はやはり2024年現在では古かったので、これから買う人はもっと新しい本を探した方が良いです

その上で、あとは問題解きながら足りない所を覚えていくというのに徹底対策 AWS認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル(SAP-C02 対応)前編: 75問 × 3セット 225問を2セットと2/3くらい解きました。Kindle Unlimitedで読めるので0円。すばらしい。
こちらの問題集で模擬試験を解いて間違えた問題の解説を読み込む、というのを繰り返した結果、

  • 1回目: 46/75 = 正答率61%
  • 2回目: 57/75 = 正答率76%
  • 3回目: 41/60 = 正答率68% ※試験直前時間切れで最後まで解けず

でした。どう見てもギリギリですね💦

ただ、勉強の仕方としては効果的だったようで、

  • やたらと長い問題文を読むことに目と脳を慣らす
  • 時間も見つつ連続して問題を解くことで、試験のペース・集中力を養う

というのには役立ちました。とはいえ本試験は180分のうち60分くらいは残して途中退室しました。長すぎる。

問題を解いた残骸

目指す人へのアドバイス的なもの

主に実務経験者でこれから受けてみようかなと思っている人向けのアドバイスです。一般的なことばかりですが、銀の弾丸はないということで。

まずは模擬試験をフルで解いて現状の実力を確認する

それなりに実務経験があると「まあ、言うても実務で使っとるしそこそこ楽勝やろ。アソシエイトレベルの再認定は毎回無勉で合格してるし」と思ってしまいますが、なかなか歯ごたえがあります。
実務で使ったことのあるサービス周りは8割くらい正答できると思いますが、使ったことのないサービスはわけがわからないので普通に合格ラインに到達できない可能性が高いです。

現状の自分の知識の偏りを可視化するためにもまずは一度問題集を入手して、模擬試験をやってみるのが大事。

間違えた問題の解説を集中して読む

間違えた問題は解説を読んで、正答の確認となぜ自分の答えが間違っていたのかを確認するのが基本です。
そもそもそのサービスについて知らなかった場合はどうしようもないですが、問題文の読解ミス(ちょっとした要件の見落とし)については取れる点を落としていることになるので、そういった罠を自覚できるという意味でも自分の間違えた問題こそが最高の教材になります。

ちなみに僕はKindleアプリを使っていたのですが、マル付けのタイミングで間違えた問題分の解説に注釈ラベルを貼っておき、後で参照できるようにすると捗りました。

受験したメリットなど

AWS認定はベンダー資格なので「この資格がないと業務できない」というわけではない(LicenseではなくCertificate)ので、業務において取得しないといけないかというとそうでもないです。また、資格を持っているからこの人は業務ができて信頼できる、というほどの効果もないです。
特にAWS認定はここ最近人気の資格になってきたようで、資格試験が得意なだけの業務経験がない人も高度資格を持っていたりして何なら罠ですらあります

業務で役に立つことと言えば、仕事で初めてやり取りするエンジニア同士のやり取りの際に「この資格取ってるならこれくらいの事前知識はあるだろ」ということで、スキル確認のコミュニケーションを短縮できるのは良いですね。そういう意味でも見える所に資格持ちというのは書いてあった方が仕事しやすそうです。

あとは、特にソリューションアーキテクト試験は網羅的なAWSの理解を必要とするので、自分の知識の偏りを自覚できたり、使ってなかったAWSサービスの発見と知識のアップデートができるという意味で有用でしょう。
今回僕が勉強した中では以下辺りは全然触ったことがなかったので勉強になりました。ここ数年あまり知識をアップデートしてなかったのが効いてますね。

そんなわけで、僕の意見としては「資格なんて持ってなくても仕事はできる(人もいる)」のは確かですが「資格なんて取る意味がない」ほどでもなく「資格を持っててマイナスになることはないし、勉強のきっかけにはなるので取りたい人は取ればいい」くらいかな、という感じです。

あとは、弊社(BPS)は資格試験補助制度があり受験料が会社負担で受けられたこと、合格一時金が10万円ほどもらえる(SAP対象。2024年現在の制度上)というのも大きなメリットですね。現金はモチベーションになる。

まとめ

そんなわけで合格体験記でした。とりあえずこれで3年は有効なので、また期限切れ間近までは更新のことを忘れて良さそうです。
資格試験は向き不向きもあるので全ての人に勧められるものではありませんが、学習のきっかけの一つだったり、履歴書の資格欄を埋めて自己肯定感を得たりするツールと割り切れば、悪くないものだと思います。
気が向いたら受験を考えてみるのも良いかもしれません。ではでは


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