はじめに
2025年夏、BPSではIPUT(東京国際工科専門職大学)様からのインターン生を再び受け入れました。
今回は4年生1名を受け入れました。昨年秋に実施したような複数社が関わる体制とは異なり、BPSが提示する課題に対応してもらうシンプルな体制での実施となりました。
参加してくれた学生のAさんは、Web開発スキルの向上を目指しており、卒業研究のテーマとしてUI/UXを検討しているとのこと。インターンでは、その研究のネタ探しも兼ねて、実務を通じた課題発見と改善に取り組んでもらいました。
インターン概要
今回のインターンでは、BPSが開発・運営するSaaSのUI/UX改善を中心に、以下のような進め方で実施しました。
- 期間・頻度:2025年6月25日~8月18日、週4日オンライン。
- コミュニケーション:毎朝ミーティングで振り返りと目標確認。Slack/Google Meetを活用しました。
- 進捗確認:2週に一度ぐらいのペースで、役員を交えたミーティングを実施。
- 出社日:1日だけ設定し、対面で語り合う時間を設けました。
フェーズ1:UI/UX改善
まずは環境構築からスタート。Aさんは、必要なアカウント設定などを、ほぼ独力で完了してくれました。
UI/UX改善では、すでにある課題に取り組んでもらうのではなく、調査して課題を発見してもらい、仕様や検証計画の検討、実装、テストといった一連の工程を経験してもらう計画でした。そのため、まずはAさんにBPS開発のSaaSを実際に触ってもらい、気になるUI/UXのポイントを洗い出してもらうところから始めました。マニュアルだけを頼りに自分で操作して仕様を把握するそのキャッチアップ能力に、まず驚かされました。
挙げてくれた改善項目は、全部で9項目。その中から、別のソフトウェアに関わるものなどを省いた4項目を選定し、改善に取り組んでもらいました。
進め方としては、Slackを有効活用し、作業状況をこまめに報告してもらい、疑問点があったら早めに相談してもらいました。BPSスタッフからの指摘を的確に理解し、無駄がなくわかりやすいコードを書いてくれました。
実はこのUI/UX改善だけで、インターンの全期間かかる想定だったのですが、なんと1/3以下の期間で終わってしまいました。素晴らしい!
また、スタッフとの会話を通じて、卒業研究のテーマも定まったようです。UI/UXに関して深く考察できたようで、私たちとしても大変うれしく思います。
フェーズ2:機能改善
UI/UX改善が予想以上のスピードで完了したため、急遽、既存のイシュー(課題)に基づく機能改善にも取り組んでもらいました。
実はこの機能改善フェーズでは、Aさんのポテンシャルを考え、あえてBPSスタッフからのアドバイスを意図的に最小限に抑えました。Aさん自身の頭で考えてもらう部分が非常に多かったため、難易度の高い状況だったと思います。
このフェーズでは2つのイシューに取り組んでもらいましたが、1つ目のイシューについては、要件定義から設計、実装までを担当してもらいました。答えが用意されていない中で、自分自身で「どうあるべきか」を考えなければならない要件定義から行う経験は、Aさんにとって有意義なものになったのではないでしょうか。
自分では問題ないと考えていたコードに対し、何度もBPSスタッフから指摘が入る状況は、なかなか辛かったのではないかと思います。しかし、フィードバックの一つひとつに真摯に向き合い、粘り強く修正対応を続けてくれました。
途中で設計を見直したこともあり、このイシュー対応には3~4週間ほどかかりましたが、無事リリースできる水準までやり遂げてくれました。
自ら正解を定義し、それを形にしていくという一連のプロセスは、インターンだからこそできる貴重な経験だったと思います。
機能改善フェーズでは、もう1つのイシューにも取り組んでもらいましたが、時間の関係で、こちらは仕様決定までをやってもらい、仕様や仕様決定までの経緯や検討事項などをBacklogに追記してもらいました。
成果発表
インターン最終日に、Aさんによる成果発表会を設定しました。実際には、Aさんから「キリのよいところまでやり遂げたい」という要望をもらい、期間を半日だけ延長したため、最終日の前日の開催となりました。
インターン後に大学にレポートを提出するとのことで、記憶の新しいうちに経験したことをまとめることができて、よかったのではないでしょうか。見た目も内容も充実した素晴らしい資料をつくってくれました。
成果発表会では、BPSの役員や指導担当スタッフの前で、インターンを通じて得た学びや気付きを発表してくれました。
「ただ”動くこと”を目的にするのではなく、将来的なスケーリングなどを考慮した”設計”を行い、それに基づいてコードを書くことの大切さを学ぶことができました」とのことでした。BPS役員からのコメントを真摯に聞くAさんの姿を見て、短い期間でしたが著しい成長を感じることができました。
おわりに
今回のインターンは、学生にとっても、受け入れた我々にとっても非常に実りある時間となりました。
BPSでは、これからも開発者の育成や、採用を強化していきます。
BPSで働いてみたい、と思っていただけた方は、ぜひエントリーフォームよりお問い合わせください。