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ChatGPTは新妻を良妻にする

こんにちは。実は今年(2025年)の6月にしれっと結婚していたiizukaです。
在宅勤務者がほとんどの職場であり、また仕事では旧姓を使い続けているので、「いま知った」というBPSメンバーもいるかもしれませんね。

さて、以前他のメンバーが「新米パパのアレクサ活用術」を書いていたのと、今年の夏のTechRachoフェアのテーマが「AI活用」なので、せっかくなら「新妻のChatGPT活用術」でも書いてみようかなと思います。

新米パパのアレクサ活用術↓

「アレクサ!新米パパに育児記録を音声入力するコツを教えて」

前提と免責

私は仕事でもプライベートでもChatGPTのヘビーユーザーであるため、ChatGPTのPlusプランに課金しています。

無課金勢の多いサービスのtipsで「まぁ課金してないとできないんですけどね」というオチになるとイラっとするので、最初に免責ということでお伝えしておきます。
(まあでも「無課金だとできない」内容ではないはずです。)

また、本記事では健康診断に関する話題も出てきますが、あくまで「ChatGPTをこう活用してみた」という参考程度の内容です。ChatGPTの回答は医療的な診断を行うものではなく、本記事も診断や治療を推奨するものではありません。医療に限らずですが、ChatGPTの回答はあくまで補助的な情報として捉え、最終的な判断は一次情報や専門機関でご確認ください。

あとは、もしかしたら「良妻」という時代錯誤気味な表現に「ん?」となる人もいるかもしれませんが、せっかく妻になるなら悪しき妻より良き妻でありたいじゃないですか。
それに男性が「良妻の極意」とか語ってたら男尊女卑っぽいですが、女性である私自身が勝手に良妻を目指しているだけです。
「女は結婚して、男性に黙って従う妻であるべき!」という思想は一切ないことを先に断っておきます。

1.献立

良妻ムーブの最たるものが「料理」ですよね。
私が在宅ワークで夫が出社スタイルのため、平日の夕食は基本的に私が作ります。

「料理」自体はそこまで面倒に感じないのですが、私にとって「献立」が一番めんどくさいんですよね。
毎日カップラーメンで良ければラクですが、ある程度栄養面は考えたいし、連日似たような献立は微妙だし、でも安く済ませたいし、家にある食材を優先的に使いたい…などいろんな思惑があるわけです。

一人暮らし時代は「レンチンご飯にふりかけ」「カップラーメン」がデフォルトだったのですが、生活を共にする夫には健康でいてほしいし、他人に作るならちゃんと料理っぽいものが良いので…。

そこでChatGPTの出番です。
「家にあるもの」や「条件」を伝えるだけで、献立を考えてくれます。

他にも「汗をかいた日に摂りたい栄養素を加味して」「キムチもキムチ鍋の素もないけどキムチ鍋が作りたい」など、検索エンジンでは設定が難しい条件を細かく指定しています。

2.健康診断

また健康関連ですが、やはり良妻といえば家族の健康を管理してナンボです(個人の感想)。

今年の健康診断で、私の診断結果にD(=要精密検査)の判定が出ました。
私は「精密検査のためだけに有給取るのか…イヤだな…」くらいのガッカリ具合だったのですが、思いのほか夫が不安になっており…。

かといって私も「心配しなくて良い」と言える根拠もなく、ただ年上の方々の「D判定なんて結局なんもないんだから笑」を鵜呑みにしていただけであったため、上手いこと慰めの言葉も言えず。

そこでまた頼れるのがChatGPT。
そこまで不安がる必要がないことを教えてくれました。

もちろん「ChatGPTが1~2%と言うなら大丈夫だね」とまでは言えません。でも、「D判定=ガンが見つかりました」ではないということを、ある程度信頼できそうなデータを元に夫に伝えられたので良かったです。
精密検査までの間、夫を安心させてこその良妻ですね。

3.イライラの伝え方

「この人と老後まで過ごすぞ」と覚悟を決めて結婚したとはいえ、もちろん人と人ですから、相手にイライラしてしまうこともあります。
特に私は父親以外の男性との同居は初めてで、男女の違いという部分で「おや?」となることもありました。

しかしそのイライラをそのままぶつけてしまっては、今後の人生を台無しにしてしまいかねませんよね。
一瞬のブチ切れで残りの約60年間が地獄になることは、このSNS時代の情報社会で痛いほど理解させられています。

そこでまた頼れるのがChatGPT。
いったん「私はこんなことにイライラしている」「なぜイライラするのか」を壁打ちで言語化していき、また自分にはない知見(男女の傾向差など)を教えてもらうことで、なんと伝えたらいいかが見えてきました。

上記のやり取りの発端は、夫が「だから何?」と思うような意図も脈絡もない発言を頻発することにイラっとしていたときです。

ChatGPTとのやり取りで気づきましたが、確かに男友達の会話って、「昨日パチンコで5万勝った」「へぇ俺は釣り行ったわ」みたいな事実丸投げ型の会話が多いなと思いました。
そこで気になる部分があれば「新台打った?」「海?川?」とか聞くけど、基本的にリアクションは求めていないようです(夫談)。

対して、女性同士の会話でそれをやると嫌われます。Aさんが「昨日パチンコで5万勝った」と言ったら、しばらくはAさんのターン。別に興味がなくても「えーすごいじゃん!」「何打ったの?」とか、その話題を持ってきた意図を汲みとって何かしら話を広げる必要があります。
「私は釣りに行った」といきなり自分のターンを繰り広げるのはご法度。Aさんはパチンコの話(もっというとパチンコで勝った話)がしたくてその話題を出したのですから。

そういうのを男性は「女の話はめんどくさい」と言うのかもしれませんが、女性側からしたら「意図の分からん話をぶん投げられてもリアクションに困る」と思う人が多い…のだと思います。異論は認める。

…という男女の違いに関する話題を皮切りに、私は「共感が欲しいのか、ポジティブな話題にしたいのか、一緒にけなしたいのか、意図が伝わらないと困る」ということを穏やかに伝えることができました。

この男女差が世間一般的に正しいかどうかはさておき、ChatGPTに相談することで自分の感情を言語化できます。そして「こういう考え方の人もいる」「男女で差がある」という別視点を知り、イライラをいかにして丸く伝えるかを考えることができまました。
冷静にイライラを処理してこそ、良妻っぽいですよね。

4.新婚旅行

コロナ禍も明けた今結婚したなら、やはり新婚旅行は行っておきたいところ。
とはいえ私も夫もひねくれているところがあるので、ハワイやグアムといった定番エリアにはあまり興味が湧かず。
でも具体的に「ここに行きたい!」という場所も特になく、「新婚旅行先おすすめ10選!」みたいなコンテンツでは何も魅力を感じず。

「海外のことよく分からんけどありきたりじゃないところに行きたい!」という面倒な客にも寄り添ってくれるのが、やはりChatGPTなんですね。

そして出力された結果がこちら。けっこう良くないですか!?

検索エンジンだとそもそも知っている国や地域しか調べることができませんが、ChatGPTだと条件ベースで国を逆引きできます。
また、ここから「同様の条件でアラジンの世界観を味わえるところは?」「都市の利便性も雄大な自然も楽しめるエリアは?」など、思い付きで疑似旅行代理店を酷使することができます。
相手が人間だったら、そこまでわがまま言うの躊躇してしまいますからね…

ChatGPTがなければ、調べるのもめんどうになって「私ばっかり調べてて夫は何もしてくれない!」「ググってもピンとくる旅行先が出て来ない!クソまとめ記事がよ!」と、ブチギレ妻になっていたかもしれません。
そう思うとやはり私が穏やかでいられるのは、ChatGPTが私の心情に寄り添ってくれて、かつ条件に沿った情報収集を瞬時に行ってくれるからこそなのです。

5.家族計画

おセンシティブな話題ではありますが、だからこそChatGPTを活用するとスムーズ!穏やか!な話題が「家族計画」、そう、妊娠や出産に関することです。

「子どもができたら生活が一変する」というのは当たり前すぎて誰でも分かっているとは思いますが、こと女性に関しては妊娠が分かった時点で、もう自由などなくなります。

私の夫は割とその辺を理解してくれるがゆえに、すごく慎重になってしまっています。
だからこそ、当事者の私ができる準備をし、「私は大丈夫だよ」と言えるようにしておくのって、良妻ムーブなのでは…?

というわけで、地域ニュースや母になった友人の話をトリガーに、ChatGPTにざっくばらんに投げてみました。

お国やお役所が出している文書って誤解がないよう"正確に・詳細に"書かれすぎていて、普段マンガやSNSからばかり情報収集している「the現代人」の私には、少々インプットがしんどいんですよね。
ChatGPTはそういった文書も分かりやすくまとめてくれて、かつ「どこから引用したか」を教えてくれるのがありがたいです。

妊娠する主体としては「自分事」でありつつも、自分だけの問題でもない。そんな複雑な「家族計画」を分かりやすくシンプルにしてくれるのがChatGPTというもう一人のパートナーです。

やっぱり家族計画ってポジティブな側面だけでなく「痛い」「苦しい」「個人差・地域差が大きくて参考にしづらい」「女性ばかり負担や犠牲が大きすぎる」といった負の側面も大きいじゃないですか。
妊娠なんてしたことないし、親にも母にもなったことがない。男も女も大した性教育を受けてない上に、世の中には女性の苦しみを矮小化する母性神話や、恐怖や不安に付け込んだ悪質なデマも溢れています。
そんなワカラナイまみれのなか、どれだけ夫の理解やサポートがあっても、最終的に十月十日お腹に命を宿し、身体を引き割いて出産するのは女である「私」です。

だからこそ、ChatGPTで「分からないから不安」を「できるだけ分かりやすく」、「知らないから怖い」を「知って準備できる」に変換できるありがたみを感じています。
「産後の恨みは一生」と言いますが、理解ある夫のやる気を向上させるか削いでしまうかもまた、妻である私にかかっているのではないでしょうか。

結婚式や新婚旅行すら未実施で家族計画を考える前段階ではあるものの、来たる時に「産後の恨み」を引き出さないよう心構えをしておく、良き妻でありたいものです。



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