概要
原著者の許諾を得て翻訳・公開いたします。
- 英語記事: Truthiness in Conditionals - Andy Croll
- 原文公開日: 2017/12/31
- 著者: Andy Croll
Ruby: 紛らわしい条件文を書かないこと(翻訳)
Rubyの条件構文は「trueっぽい(truthy)」のです。条件内でnilと評価されるステートメントは、どんなものであってもfalseと等価であると見なされ、nilでないものはどんなものであってもtrueと見なされます。
次のような書き方をしないこと
条件をこじらせた書き方。
# 悪例1
unless something.nil?
# 何かする
end
# 悪例2
if !something.nil?
# 何かする
end
# 悪例3
if !!something
# 何かする
end
以下のように書くこと
# 悪例1〜3のようにではなく、こう書くべし
if something
# 何かする
end
こう書くべき理由
最初の2つの悪例(unlessとかif !)のように、否定条件内のステートメントの一部として#nil?チェックを行うのは、多くの場合冗長です。あらゆるnil値は「falseっぽい」(falsy)ので、#nil?を使わない肯定条件で同じ結果を得られます。
#nil?チェックを取り除いて、unlessをifに置き換える(悪例1の修正)か!を取り除く(悪例2の修正)ことで、同じことをもっと明快なコードで表せます。
悪例3の!!という構文は、(truthyまたはfalseyである)あらゆる値を実際のtrueやfalseに変換するショートハンドです。しかしRubyの「trueっぽい」条件でこうした変換を行うのは冗長です。
冒頭のように書くべきでない理由
理解しづらくなります。nilそのものかどうかを「本当に」チェックしたいのであれば(おそらく空の配列を扱っていて、nilを通常と異なる方法で扱いたいとかでしょう)、問答無用で明示的なnilチェックを使いましょう。