⚓ はじめに
こんにちは。okada.kenです。一部の人々の間で流行っている血糖値センサ「FreeStyleリブレ」を試してみたという記事です。
私は健康診断で血糖値に異常が出たことは無いのですが、ただ面白そうだというだけの理由で手を出してみました。最近は腕時計1つで心拍数、歩数、上り下りした階数やヒンズースクワット回数など、色んな健康や運動について計るガジェットが出ていますよね。どれも面白そうで試しているのですが、この血糖値センサは身体の内部に針を刺して血糖値を計測することが出来るそうで、しかも処方箋が無くてもAmazonで普通に購入できます。面白そうですよね。
いちおうの注意書きです。
- 今回紹介するものは医療用器具です。計測した結果なにか気になることがありましたら自己判断せず、必ず医師に相談をしてください。
- 身体に何かあっても自己責任でお願いいたします。何かありましても責任は取れません。
⚓ どんなセンサ?
FreeStyleリブレは、センサとリーダで構成されています。どちらもAmazonや楽天市場やビックカメラなどで売られています。価格はセンサもリーダも7000円台です。
以下はセンサを腕に装着した様子です。センサから針が伸びていて、体内に埋まっています。
以下は腕から剥がしたセンサです。結構長い針ですよね。
⚓ 血糖値観測の手順
血糖値観測は以下のような手順で行われます。
⚓ 1. センサを物理的に身体に装着する(針が体内に入る)
装着する際の写真を撮り忘れてしまいましたが、色んな方が装着の方法について写真付きで紹介しているのでそちらをご覧下さい。
参考: #NT血糖値観察会 を開始しました (10/15 参加の手引を追記)|TAKASU Masakazu|note
参考: 【リブレ】47歳医師が自ら24時間血糖測定をやってみた、涙の14日間全記録〜その1(装着編)〜|森田 洋之|note
針が長いため、私を含めて大体の人が恐怖を覚えるのですが、実際に装着するときの痛みはほとんどありませんでした(ただし血が出たり痛みを感じる人もいるようです)。
⚓ 2. リーダを使ってセンサをアクティベーションする
リーダをセンサに近づけて初期化をすると、その30分後から血糖値を取得できるようになります。
⚓ 3. リーダを使って血糖値を取り出す
リーダをセンサに近づけると直近8時間以内の血糖値を取得します。そしてリーダには血糖値の変化が表示されます。
⚓ 注意点
FreeStyleリブレを使う上での注意点です。
- 計測期間は2週間だけです。アクティベーションしてから2週間経つと値が取得できなくなります。継続的に計測を続けたい場合は2週間ごとに新しいセンサを購入して、装着し直す必要があります。
- センサが保持できる血糖値は、直近8時間以内のデータだけです。なので夜中の0時に寝る前にデータを保存して、朝10時に目覚めて計測すると0~2時のデータは失われます。こまめにデータを保存する必要があります。
- センサを付けたままお風呂に入るのも大丈夫だし、スポーツも平気です。センサの粘着力は強力で、剥がすのに苦労したくらいです。
- センサに強い衝撃を与えないように注意しましょう。センサをドアノブにぶつけた衝撃で壊してしまった事例もあるようです。
あと、この記事に関する注意点です。私の場合は諸事情によりリーダが入手できませんでした。手元にセンサしか無かったので、代わりにAndroidアプリ「GLIMP S」を使ってアクティベーションして、「Glimp」を使って値を取得しました。Glimpを使うにはNFC機能を持ったAndroidスマートフォンが必要になります。私は GalaxyNote8 を使いました。
ただしGlimpは非公式アプリです。リーダはセンサから得られた値を独自アルゴリズムにより補正しているようですが、Glimpはそれが行われておりません。次に紹介する血糖値計測結果はGlimpによるものですが、その値は不正確な可能性があることをご了承下さい。私のようにリーダを買わなくても一応の血糖値計測は可能なのですが、より正確に行うならばリーダも購入することをお勧めします。
⚓ 血糖値を計測してみた結果
⚓ その1
この日は9時半にコメダ珈琲にて珈琲とモーニング(パン1枚と卵)を食べたときの血糖値の変化です。だいたい30分後から血糖値が上昇し始めることが分かります。私の場合はこの日に限らずご飯を食べてから大体30分後から血糖値が急上昇を始める傾向がありました。
⚓ その2
血糖値を上げるのは炭水化物が影響しているだろうと思ったのである日、白米を食べずトンカツ2枚を食べてみました。目論見通り血糖値が上がりませんでした。トンカツの衣には小麦粉があるので厳密には炭水化物は摂っていますが、1杯の白米とは比べられないくらい少ない量なのでしょう。なので私の場合は白米を食べないだけで血糖値の上昇を避けられるようです。
⚓ その3
なるべく暴飲暴食をしてみて血糖値を乱高下させてやろうと思って、ある休日の昼飯にマクドナルドのハンバーグとポテトをドカ食いしてみました。1:30くらいに食べ終わってから血糖値が急上昇し、またその前後に少し眠気に襲われました。
これは血糖値スパイクと呼ばれる現象で、食後に血糖値が上がると膵臓がインスリンを出して血糖値を下げようとして、その反動で低血糖状態になって眠くなるそうです。(ただ眠くなる時間帯がグラフと合っていないような気もします…謎)
⚓ その4
この日は8時頃にNHK大河「麒麟が来る」を見ながら水餃子・豆腐・サラダ・味噌汁・白米で夕食を取り、9時頃からデザートとしてブドウを一房食べました。9時4分の血糖値の上昇が夕食によるもので、10時半がブドウによるもの、かもしれません。
⚓ その5
さてこの辺りが少々不可解な値です。この日は夜23時頃に海鮮丼とミニストップのポテトを食べて、0時頃にお風呂に入りつつNintendo Switchを持ち込んでサクナヒメを2時半まで遊びました(お風呂から上がったのが2時半頃)。血糖値に変化を出すために敢えて自堕落な行動に出ただけで、あくまで実験のためです。0時45分に血糖値が急上昇するのは夕食によるものだと分かるのですが、その後の血糖値の急下降と急上昇の理由がよく分かりません。お風呂に入ると血糖値が急下降・急上昇するのでしょうか?
⚓ その6
お風呂に入る度に血糖値の急下降と急上昇は連日観測されました。そこで汗をかくような行為を行うと血糖値が乱高下するのではと思って試しにランニングをしたのが次のグラフです。結果、30分程度のランニングは血糖値にほぼ影響を与えないようで、その後の夕食で血糖値急上昇、またその後のお風呂でまた血糖値が急上昇するようです。別の日に30分サイクリングで身体に負荷を掛けてみたのですが、同じく血糖値に影響は見られませんでした。
この入浴による血糖値の乱高下は最後まで原因が分からなかったのですが、同時期に同じセンサを付けてた友人にはそういう測定結果は出ていなかったようです。また私はお風呂にしっかり浸かりセンサも水没させていたのですが、友人はセンサを水に付けないように注意しつつ入浴していたようです。
さらにFreeStyleリブレの紹介ページを見ると、「水深1mで最長30分間の耐水性試験を実施済みです。入浴中、シャワー中、水泳中も着用可能です。」という文言がありました。ということはもしかして30分以上水没させてはいけなかったのかもしれません。もう一個買って、今度は水没させずに観測すれば明らかになるかもしれませんね。
参考: 患者さん向け:FreeStyleリブレの特徴|FreeStyleリブレ情報サイト
⚓ まとめ
というわけで血糖値を計測できるFreeStyleリブレを使って、色んな行動をしつつ血糖値を観測してみたという記事でした。
食事内容によって血糖値が変化するのが分かって面白かった一方で、血糖値と眠気との関連性はよく分からなかったというのも正直なところです。記事には書きませんでしたが、ある日の夕食を取った時に強烈な眠気を感じて夜9時~12時まで寝てしまった日があったのでさぞや面白い値が取れたのでは…と思ったのですが、実際の血糖値は普通そのものでした。上で書いたように眠気との相関が取れた日もあったのですが、何かしら別の変数があるんだろうとは思います。
また血糖値とメンタルの関係性もよく分かりませんでした。イライラしたり気分の落ち込みが血糖値と関連性があると言われますが、そのような観測結果が得られる状況はありませんでした。
この辺りの疑問はお医者さんに聞いてみたいところですね。今のところ私は糖尿病などの心配は無いはずですが、もしその辺りが問題になってきたらFreeStyleリブレで継続的に計測しつつ、その結果をお医者さんに見せて相談するとより良い治療が受けられるかもしれませんね。