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LPをWebデザイン制作会社に依頼するときに必要な情報や進め方は?

自社のサービスや商品を紹介するLP(ランディングページ)を作りたいけど、いざWebデザイン制作会社に依頼するとなると一体何から手を付ければいいかわからない・・・なんてことはありませんか?

他社にWebサイトの制作を依頼するなら、制作の流れと抑えるべきポイントは事前に知っておきたいですよね!

デザインの知識が無くてもLP制作の流れやポイントを把握できれば、Webデザイン制作会社とのやりとりもスムーズに進められます。

この記事ではLP(ランディングページ)を制作する際に特に重要なポイントを、実際の工程に沿って解説します!

この記事の著者について

スギムラ:BPSデザインチームのデザイナー

LPだけでなくコーポレートサイトやシステム画面デザイン、チラシやパンフレット制作等も行っています。
普段からお客様のWebサイトを制作している視点から、LP制作の流れや必要な情報等を知れた方が不安なくご依頼いただけるのではないかと思い記事にまとめてみました。

LP(ランディングページ)とは?

LP(ランディングページ)とは?

そもそも、LP(ランディングページ)とは何かを簡単に解説します。

LPの特徴は主に以下の3点です。

  • 1つのサービスや商材について特化したWebページ
  • 「お問い合わせ」や「会員登録」、「商品の購入」といった最終目的が明確である
  • 一般的に1ページのみで構成されていることが多い

お客様が検索・広告・SNSなどからページにやってきて、お問い合わせといった「最終目的」に着地(ランディング)させることに特化したページになります。
1ページにサービスや商材の情報を集約して「最終目的」以外には移動させない構成となっています。

もっと具体的なLPの事例を見てみたい、という方は弊社が制作したLPを下記リンクから確認できます!
BPSのLP制作事例はこちらから

LPを制作するメリット

LPを制作するメリットとはなんでしょうか?

一般的なWebサイトでは、Webサイト内の移動が多いほど、顧客の一定数はそのWebサイトから離脱してしまいます。
対してLPは、1ページに特定サービス・商材の情報を集約することで、顧客のページ移動を極力減らし、比較検討する迷いを生じにくくさせます。そうすることで他のページへの離脱が抑えられ、お問い合わせといった「最終目的」への誘導もスマートに行えます。

また、LPは1ページ構成であるため、下にスクロールするだけで適切な順番で顧客の興味や関心を高めることができます。
取り扱うサービス・商材の訴求ポイントを的確に伝えやすい構成といえます。

そして、1ページ構成であれば複数ページのWebサイトを作るより少額・短期間で作成することができます。
ページの構成要素が少ないため、公開後の成果の把握や、問題があった場合の見直しもしやすいです。

LPはスピード感が求められるWebの業界に大変マッチした形式のWebサイトと言えます。

LPの制作を行う流れ・7ステップ

LP制作の流れを紹介します。大きく分けて以下の7つのステップに分けられます。

  1. Webデザイン制作会社への依頼前に情報を整理する
  2. Webデザイン制作会社との初回打ち合わせ(ヒアリング)
  3. 費用の相談・契約
  4. ワイヤーフレームの作成
  5. デザインの制作
  6. コーディング(開発)
  7. リリース(LPの一般公開)

次項からは、ステップごとに大事なポイントを解説していきます。

1.Webデザイン制作会社への依頼前に情報を整理する

Webデザイン制作会社に依頼する前に用意するべき情報は?

Webデザイン制作会社に依頼をする前に、事前に整理しておきましょう。
初回のヒアリングがスムーズに進みます。

全てを自社だけで考えるのは難しいかも…という方には「用意しておきたい度」の優先順位をつけてみました。
そちらを参考にしてみてください!

もちろん全てを完ぺきに用意する必要はありません。わからない部分は依頼先のWebデザイン制作会社にアドバイスをもらいながら作っていきましょう。

どんなサービスや商材を紹介するLPなのか

用意しておきたい度
★★★(必須)

サービス・商材について事前にまとめておきたい情報は以下です。

  • 紹介するサービスの概要や特徴(押し出したいポイント)
  • 競合サービスの情報とそれらと比べてどこが優れているのか
  • LPを制作するに至った経緯もあると更にgood

LPを作るサービスや商材についての情報は絶対に必要です!
Webデザイン制作会社に事前に共有しておけば、初回のヒアリング前に理解を深めてもらえますし、違った視点から新たな提案をしてくれるかもしれません。

また、競合サービスの情報も非常に重要です。
競合サービスがすでに存在するなら、差別化・独自性が顧客への重要な訴求ポイントとなります。
このサービス・商材でしか出来ないこと、他よりも優れてる点を強く印象付けられなければ、顧客にはLPに目を通してすらもらえないかもしれません。

競合サービスのWebサイトやLPを参考にしながら、改めて取り扱うサービス・商材の強みや差別化ポイントを整理してみましょう。

ターゲット(顧客)についての情報

用意しておきたい度
★★★(必須)

LPのメインターゲットとなる顧客に、どのような人物像を想定しているのか、という情報も事前に明確にしておきましょう。
顧客がどんな悩みを抱えてどんなものを求めているのか、を理解した上で最適な情報をLPで提供しなければ商材の魅力は伝えられません。

重要なのは「ペルソナの設定(=具体的なターゲット像を作る)」ことです。

  • どのような人に見てもらいたいLPなのか(どのような属性で、どのような問題を抱えている人なのか)
  • どのような経路からこのLPを見るのか(Web検索、リスティング広告、チラシ、SNSなど…)

上記のような、サービス・商材に関連するターゲット像は早い段階から明確にしておきましょう。

また、ターゲット像を明確にすることで費用や工期に関わる部分の削減につながる可能性もあります。
例えば、「メインターゲットは音楽が好きな20代の若者。流入見込みがSNS経由で、ほとんどの人がスマートフォンから閲覧するLPになる」というターゲット像があるとしま
す。
この情報があれば、初回ヒアリングの段階でスマホユーザーに特化して、パソコンからのユーザーにはそこまで注力する必要がないという判断も可能になります。
この判断によって費用や工期を削減できる場合もあります。

ターゲットの情報はLPを制作する上で様々な場面での判断材料になります。

ランディングページの最終目的は何か

用意しておきたい度
★★★(必須)

お問い合わせをしてほしいのか、会員登録をしてほしいのかなど、LPの最終目的は何をすることなのか整理します。

ロゴのデータや撮影した写真のデータの用意

用意しておきたい度
★(後からでもOK)

サービス・商材のロゴマークや写真素材は必ずと言っていいほど必要となります。
もし事前に用意がある場合は、前項の資料と一緒にWebデザイン制作会社に共有できるとお見積りがよりスムーズに進みます。

この時点で用意が無く、詳細がまだ決まっていなくても問題はありません。

予算感を提示

用意しておきたい度
★★

大まかな予算感は見積もり前に伝えておきたいです。
予算が決まっている場合、費用に応じた制作内容の削減や調整を提案してくれる場合もあります。

一般的なLP作成の料金・相場感

LPを制作する場合の費用はサイトの規模や工期等によって様々ですが、一般的には下記のような相場感になっていることが多いです。

予算 特徴 工期 依頼先
10万円以下 ・格安でLPを作れる
・質にこだわらずにLPをすぐ公開したい場合
1週間~1ヶ月 ・フリーランス
10~30万円 ・デザインにこだわったLPを作れる
・テンプレートの使用ではなく、オリジナルデザインの依頼も可能
2週間~1ヶ月 ・フリーランス
・中小規模の制作会社
30~60万円 ・コンテンツ内容を精査したLPが作れる
・競合調査や原稿作成などWeb戦略に関わる提案依頼も可能
1.5ヶ月~2ヶ月 ・中小規模の制作会社
60万円~ ・LP制作+αの価格帯
・LPを活用したWebマーケティングや運用、コンサルまで含む場合が多い
1.5ヶ月~3ヶ月 ・中小規模の制作会社
・大手の制作会社

どこまでを制作会社に依頼するか、または依頼しないのかなどでも費用も変わってきます。
上記はあくまで目安となりますが、費用感をあらかじめ抑えておくことで初回のMTGや見積もりをスムーズに進めることができます。

スケジュールの確認

用意しておきたい度
★★

LPをリリースしたい日程を事前に確認しましょう。
LP制作の場合、初回のMTGからリリースまで1.5ヶ月程度は想定しておくと安心です。

急ぎのスケジュールの場合、LPの制作費用はその分高くなってしまう場合もあります。
Webデザイン制作会社のスケジュールが埋まっていて、そもそも依頼を受けてもらえないということもあります。

着手したものの、自社内の承認フローで時間がかかるということもよくあります。

LPを制作する場合は早め早めのスケジュールを心がけましょう。

サーバーやドメインは用意できているか

用意しておきたい度

LPを設置するサーバーやドメインは既に取得済みなのか、今後いつごろ・どんなサービスで取得予定かWebデザイン制作会社に共有しましょう。

サーバーやドメインをどこで取得すればいいかわからないといった場合は、Webデザイン制作会社に早めに相談しましょう。

2.Webデザイン制作会社との初回打ち合わせ(ヒアリング)

Webデザイン制作会社との初回ヒアリング

Webデザイン制作会社との初回ヒアリングでは、前項に記載した情報を共有します。
情報に不足があっても、ヒアリングの中で深堀りしてもらえます。

初回ヒアリング後に、見積りとスケジュールをWebデザイン制作会社から提示されます。

3.費用の相談・契約

制作内容や費用、スケジュールについてWebデザイン制作会社と合意が取れたら契約を交わし、LP制作の段階に入ります。

4.ワイヤーフレームの作成(LPの構成を作成する)

ワイヤーフレームを作成する(LPの構成を作成する)ときに気を付けること

デザイン着手前に作成するワイヤーフレームについて詳しく解説します。

ワイヤーフレームとは何か・作るメリットとは

ワイヤーフレームとは、LPの文章や写真・図といったコンテンツをどこにレイアウトするかを決める、設計図のことです。
LPのデザインを制作する前段階で作成します。

ワイヤーフレームを作成することで、LPの全体像が理解できるので、共通の完成イメージを関係者全員に共有できます。

また、LPを作成するために足りない要素(原稿や写真など)が整理できますし、逆に顧客に訴求するためには不要な要素が見えることもあります。

ワイヤーフレーム作成はその後の作業をスムーズに進めるために大切な作業の一つとなります。

ワイヤーフレームに沿って原稿やキャッチコピーを作成

基本的にワイヤーフレームはWebデザイン制作会社が作成します。

もちろん、具体的なイメージがあればご自身でワイヤーフレームを作成して、Webデザイン制作会社に提供してもOKです。

ワイヤーフレームで概ねの構成が決まったら、具体的な原稿や素材を用意する段階です。
顧客のターゲット層や競合サービスをリサーチしながら、訪問者にとってわかりやすい原稿の作成に努めましょう。

原稿は必ず「見出し+本文」の構成を心がけてください。
見出しで本文のほとんどの内容が伝わるようにすると、顧客にとって非常に読みやすいLPとなります。
長すぎる文章は、LP上では読んでもらいづらいため、キャッチコピーや見出しは短い文章で簡潔に情報を伝える工夫が必要です。

Webデザイン制作会社と相談しながら原稿の制作を進めましょう。

5.デザインの制作

デザイン制作を行う際に気を付けることを紹介します。

ここからはWebデザイン制作会社の担当作業となります。
Webデザイン制作会社のデザイン制作作業が完了後、成果物のチェック段階に入ります。

デザインチェック段階では、以下のポイントに気を付けながらチェックすることで、より効果的なLPを目指せます。

ターゲットやサービス主旨に沿ったデザインテイスト

ターゲットやサービス主旨に沿ったデザインテイスト

LPのデザインは絶対に担当者や責任者の単なる「好み」で決めてはいけません。

最初に定めた「ターゲットやサービスの趣旨に沿っているか」を判断の基準としてデザインを精査しましょう。

精査する作業を怠ると、ターゲットにミスマッチなLPが出来上がってしまいます。
これを防ぐために、デザインの制作前にWebデザイン制作会社とデザインの方向性について事前にすり合わせを行いましょう。

参考WebサイトやLPを例に挙げながら行うと、お互いのイメージが共有できてスムーズにすり合わせができます。

パソコンとスマホ表示の優先順位

ターゲットはパソコン・スマホどちらからの閲覧が多いのか、あらかじめ調査や予測を立てておく必要があります。
調査結果に沿ってPC・スマホどちらをメインのデザインとするか検討します。

例えば弊社が運営する「業務管理システム 日報くん」ではデバイスごとのアクセスの割合は下図のようになっています。

「業務管理システム 日報くん」ではデバイスごとのアクセスの割合

メインターゲット層である経営者層や、事務担当者の方が業務時間内にPCから「日報くん」のWebサイトを閲覧している、ということが予測されます。

この場合、スマホのデザインや表示自体にそこまで注力する必要はなくなってきます。
※もちろんスマホの閲覧があるので不要なわけではありません。

LPは制作費用や期間が限られている場合が多いので、力を入れる箇所と入れない箇所の線引きをすることが必要です。

コンバージョンエリア

コンバージョンエリア

LPではコンバージョンエリア(お問い合わせ等に誘導するセクション)が非常に重要です。

掲載位置、メッセージの内容やデザインなどはWebデザイン制作会社と相談しましょう。
ターゲットの目に止まる・お問い合わせをしたくなるようなエリアに仕上げましょう。

6.コーディング(開発)

LPのデザインが仕上がったら、次はコーディングの段階に入ります。
LPの場合デザインの確定後からだいたい1~2週間ほどでテストサイトを確認できる状態となります。
※テストサイト=一般には非公開の状態のWebサイト

ブラウザや端末での表示チェック

Webデザイン制作会社から共有されたテストサイトを確認するときは、必ず以下の点をチェックしましょう。

  • パソコンの複数のブラウザで確認する
  • スマホで確認する

確認する環境が変われば表示が崩れることもあるので、可能であれば複数人のメンバーで表示の確認をしましょう。
特にスマホでのチェックは、端末のサイズや種類が異なる人が何人かいると安心です。

7.リリース(LPの一般公開)

テストサイトを確認して、内容に問題が無ければリリース作業を行います。
晴れてLPが一般公開となります。

まとめ

LPを制作する流れに沿って、重要なポイントを紹介しました。

理想的なLPを作るためには、事前の情報共有が非常に重要になります。
「デザインはわからないから」とあきらめてしまわずに、Webデザイン制作会社と相談しながら進めることで理想のLPに近づけます!

お客様のサービスがより多くの人に見てもらえるよう、Webデザイン制作会社はお手伝いをします。

BPSのデザインチームなら自社LPで培った制作ノウハウがありますので、お客様のLP制作作りをサポートできます!
LP制作の依頼は是非弊社までお問い合わせ下さい。

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