個別指導教室を開校予定です。業務やお客様のニーズを把握して、塾関連の商材開発効率、あげていきます。

※追記:2017年4月に個別指導教室のトライのフランチャイズ校としてトライプラス新中野教室を開校いたしました。

現在40数名の開発会社が近々個別指導教室を開校予定です。正確な時期については場所を検討中なためまだ未定です。増員に伴い増床を予定しておりまして、1つ目の目的は収益源となるビジネスモデルを増やし、増床したけどまだスカスカな状態の費用対効果改善としています。2つ目の目的は、社員の子育てと教育を支援する福利厚生として、社員満足度向上を意図した保育所付き個別指導教室を選択しています。より細かな説明は文末にまとめます。

塾で行うサービスは、教育。教育は、興味や自身が受けた経験だけで、子供にもプラスになるから等という理由で手を出す方が多いようです。人に与える影響は大きく、取り返しのつかないことになることがあります。だからこそ、慎重に。一方で、ビジネスという側面も持ってますよね。教育への興味の持ち方はひとそれぞれなので、この記事では、ビジネスの側面、つまり収益性など、数字に焦点をあてた検討の流れを垂れ流します。

本記事の続きが気になってくださった方はぜひ以下をどうぞ。
– (1)個別指導教室を開校予定です。業務やお客様のニーズを把握して、塾関連の商材開発効率、あげていきます。
– (2)個別指導教室の開校、場所選びや教室づくりにあたり検討したこと、悩んだこと。学習塾をはじめるまでの軌跡。
– (3)学習塾開業までの軌跡その3。まだ教室物件がまだ決まりませんがだいぶ塾やフランチャイズがわかってきた気がします。

というわけで、まずは市場から。

学習塾市場

学習塾市場

すごく儲かる!というよりは、安定する

都内に需要が集中しています。地方なら場所があまってますが、塾は特定の場所にいかにして多くの生徒通わせ、人を詰め込むことができるビジネス。地方なら流行りのオンライン教育の出番でしょう。となると、出すなら都内か人口の多い地方。ただし、供給も、コンビニと同じくらいどこにでもあるようで、ある程度市場は安定していますね。そのため、学習塾の経営特徴は”すごく儲からないけど安定はするよ”、でしょうか。

これから開校するなら、肝は早くこの”すごく儲からないけど安定はするよ”な状態にどうやってもっていくか、になります。この状態になるまでは生徒がいないという意味ですから、”安定して儲からない”になっちゃいますもんね。つまり、開校方針はおのずと、開校直後から教室が一杯になるまで生徒数をいかにはやく獲得してサービス(接客、講師の教える能力、Etc)向上に経営資源を集中させられるような状況にもっていけるか、になりそうですね。

生徒を集めるためには、以下が大事な気がしてます。

  • 講師の質、数
  • 教材やカリキュラムの種類、質
  • 教室の雰囲気、勉強のしやすさ
  • 実績やブランドからくる安心感

それぞれの要素を、個人で経営した場合と、フランチャイズ展開した場合で、点数をつけてみました。

(学習塾・個別指導教室の)経営に影響しそうな要素

学習塾経営に影響しそうな項目一覧
家庭教師のトライさんが別枠であるのは、弊社はトライを選定するときの社内提案書をそのまま流用しているからです。また、赤枠は個人経営という選択肢を捨てたときの最大要因です。詳細については、以下。

総評と◎と評価している箇所について

この業界に長ければ別ですが、通常上記の表になると判断しています。弊社が加盟しようと判断した家庭教師のトライ・個別教室のトライさんだけ別枠で自己評価をつけています。講師は家庭教師事業のおかげで人材も教育資源も豊富に感じています。知名度については、いちばんCMでみかけるから、になります。塾を探す生徒やご家庭も、とりあえず検討候補にはいるのではないでしょうか。中小企業経営を10年間頑張ってきたので、ブランドの突破力は痛いほどわかります。

△と評価している箇所について

生徒については自分たちで集めることも求められ、教材は市販のものも使うため、環境もブランドにあわせて用意するため、これらは他フランチャイジーとの大きな差は感じませんが、さすがに個人で集めるよりは大幅に楽で高品質でしょう。

初動はともかく、年間平均収支からみた場合

フランチャイズの売上は独立開業した場合の+50%程度

フランチャイズ教室として開業した場合の年間売上は平均的に見て1500-2000万円です。逆に独立開業した場合の売上は1000~1200万円あたり。もちろん生徒の数や教室の広さ、教室長や講師の手腕にも影響されるでしょうし、例外もあるでしょうから、とても大雑把な都内教室の数字です。控え目にみても50%くらいは売上の差がある、と解釈します。データソースは各フランチャイジーです。多少盛ってたとしても完全な嘘ではないだろう。数字も一致してるし。

以下、弊社が加盟を決断しているトライプラスのHPから拝借しているデータです。

トライでフランチャイズした場合の収益予想

トライでフランチャイズした場合の収益予想

トライプラスの終始実績サンプル1

トライプラスの終始実績サンプル1

トライプラスの終始実績サンプル2

トライプラスの終始実績サンプル2

この差は知名度、集客力、初速とサービス品質、業務効率によるもの

弊社もこれから開校する予定なので、これらを全て実感したわけではありません。が、各フランチャイジーはそれぞれCMや広報に力をいれブランドイメージを構築しています。検索される回数も必然的に多く、とりあえず検討候補にはいるのだけは確かです。かくいう私も、息子のお受験の時はまずは業界の情報を多く仕入れるために大手に通いました。個別に個人経営塾を通う塾として足し算したのはある程度、学校別対策内容、息子の得手不得手を理解した後です。

集客量に開校地域の見込み客量に影響されますよね。開校する場所選びをしてみるとわかることなのですが、安さ重視で物件選びまではできても、その周辺に何名くらいの見込み客(小中高生)がいるのかサッパリわかりません。また、それらの学生さんにとって、その物件の場所が通いやすいところなのか、そうではないのか、GoogleMapに学校をプロットしてなんとなく人の流れを想像することくらいしかできません。サービス品質や斬新な企画などをどうひねり出しても、フランチャイジーのブランドや自社で考えたブランディングを使っても、最初から負け試合だったのかと後から気付くような事態だけは絶対に避けたいものです。

また、教師一本で30年やってきているその地域だけで有名な知られざる塾ならともかく、弊社のように他の資産を武器に生徒の将来設計に一役買いたいと思っている場合は、塾としてのサービスベンチマークがなくて困る。こじんまり続けてきて、あとからサービス品質が悪かったと気付いたのじゃあ遅すぎる。初速、つまり開校1ヶ月目で何名生徒がいるか、3ヶ月目、6ヶ月目で何名いるかがいかに大事かは言うまでもありません。最初から何に投資すればどのくらいの確率でどのくらいのご家庭と接点をつくれるか?など情報があるのとないのとでは違いすぎる。

そして、わりと繁盛するところまでもっていくためには、生徒が50名近くは必要とみています。これは1名あたりの月額契約料が3万円程度と仮定し、夏期講習と冬季講習など一時的にどうしても生徒にも塾側にも負荷がかかる時期を鑑みると16ヶ月分が年間収益と予想のもと計算しています。つまり、50名で年間売上は2400万程度になります。10名ならまだしも、50名となると、生徒全員と全講師の予定合わせと実績の管理は大変面倒くさそうです。契約の管理もお月謝の管理も地味に面倒くさそうです。年間売上2400万のところに何人も事務員を雇用するわけにはいきません。何よりもそこを頑張っても生徒さんにメリットはありません。多少業務ツール利用で効率改善は必要、です。

フランチャイズの支出は独立開業した場合と比べ-10%程度

フランチャイズとして開業した場合の年間ロイヤリティは売上の約5~15%です。いちぶの売上のみカウントされる場合もあれば、固定費を支払う契約もあれば、組合せも存在します。ただ、合算していくと大雑把には10%程度がロイヤリティですね。当然、独立開業した場合はロイヤリティを支払う必要はなく、0です。

また、フランチャイズに加盟した場合、どうしても内装や看板費や大型プリンタへの初期投資でどうしても金額が大きく跳ね上がるように感じます。ただ内容は生徒のためのサービス品質向上、看板はせっかくのブランドをつかって誰でもわかるサービス名で集客するため、大型プリンタは・・・まあもしかすると弊社は買わないかもしれません。差引+40%であることと、知らない所で損して結果這い上がれないくらい泥沼にハマることがないこと、今後必要な投資について初期に検討する余地があることから、弊社はフランチャイズ加盟を決断しています。

あえて独立開業という選択肢のほうが良いケース

今もっているものだけで勝負できるなら独立開業

別途BPSという開発会社を10年前に設立して自己資本で頑張ってきたからこそわかります、個人経営の良し悪し。経営権、つまり全てを自分で判断し決断する自由があります。どこを戦場とするのか、どういう布陣と体制と人数で戦うのか、そのためにどういった武器を揃えるのか、揃えるタイミングはいつか、など。

フランチャイズの場合、幾つかの武器は事前に持たされてしまいます。選択はできまずが調査済みの開校場所、生徒集めのノウハウと安価で済ませられるブランド、国立大卒で多科目を教えられる講師、ある程度の教え方(1対2)や教える時間(コマ)など。安定と自由、そこのバランスをどうするかは各経営者の性格次第、そして腕に見せ所ですよね。

これらの条件が揃っていたら個人経営、独立開業が良い

  • 25坪以上の空き物件が、様々な学校と駅の途中に位置している and 学習意欲の高い家族世帯の就業住宅が大量に近くにある

    弊社の場合、これはもっていませんでした。たまたま会社の側に大型集合住宅が立ちそうとか、同じビルの中に保育施設があるから保育施設を卒業したあとはくるかな、という淡い期待程度。

  • 既に国立大または有名私立大を卒業したスタッフがいる and それらの大学から定期的に優秀な学生が顔を出し続けてくれるような環境がある

    弊社の場合、これはもっています。ただし、講師としての教育をどうするか、などのノウハウはもっていないのでフランチャイジーの研修利用が効果的という判断です。

  • 塾開業の経験があり、教え子のための目標設定、教え子に合わせた教え方の選定、教え子にあった講師の選定、地域内や教え子が目標とする学校や対策内容の把握、などなどがすでにできるか自前でできるようになる方法がある

    弊社の場合、これはもっていません。立ち止まれないので自分も成長しやすい環境が良いという判断です。

  • 生徒集めのためのビラ作りやビラ配りのためのインフラ、アナログだけでなくデジタルにおいても集客するためのノウハウと人材と予算があるか

    弊社の場合、これはもっておりました。ただし、フランチャイジーのブランドを活用したほうが相乗効果を生むという判断です。

弊社は収益面の安定と業界の把握しやすい状況を選択

弊社には業界のノウハウや業界にマッチする(と思える)資産が少ないことから、スロースタートしてしまうことを予想し、加盟店という結論です。既にBPSという会社で自由を手にしているからこその選択からかもしれません。ただ逆に、以下のような資産を活用できる状況であったならば、個人経営のほうに傾いていたと思います。

塾開業の背景

弊社について

BPS株式会社です。設立10期目のIT企業です。殆どがエンジニアかデザイナ。またはそれの出身者です。事業内容は様々ですが売上に直結しているのは、電子書籍の商材開発と販売、塾運営関連の商材開発と販売、それと受託開発・商業デザイン・漫画翻訳です。今年4月には20名だったのが40名に増えました。来年3月までに60になります。そして来年、塾開校します。

BPS株式会社の写真

筆者について

BPS株式会社の代表です。新規事業を作るのが好きです。特に序盤の皮算用。推進したプロジェクトで赤字に終わったものはない。はず。個人作業が大嫌いです。仕事は楽しく皆でとりくむものだと思ってます。だから皆で語り作りができる新規事業が好き。そして結果が全てと思っています。

塾を開校する理由

お金に余裕ができました。本業で仕事が途切れることもなくなってきました、そして優秀な人が集まり続けるようになってきました。でも、人が増えて場所が足りない。増床するにしても今のオフィスも気に入ってるので引っ越したくない。いきなり大きく増床しても場所があまる。それなら、ちょっと大きめの場所を確保し、さらなる塾商材開発のために、そこで塾を開校します。商材開発から得たノウハウの現場での活用と、これから現場で得られるノウハウを商材開発で活かすために。

この新規事業が軌道にのってくるころに、社内メンバのお子さんが小学生になる。塾費用を弊社がだすのを福利厚生にしていきます。今後は、家族連れのエースエンジニア応募者をいかに獲得するかが大事になってくるからです。既に、エンジニアは売手市場となっています。中途半端に目指す人が増えて、だからこそ有能な人員の価値がさらにあがります。おそらくは経験を積み氷河期を経験した30台から40台が対象になります。家族も大事になる年齢です。そのときに、待遇面で大手企業やメガベンチャーに勝てない可能性、自由さでスタートアップに勝てない可能性があります。

だから弊社は、中小だけど自由もやりがいも仕事も成長環境もある現場に加えて、これからはプライベートも長期的に支援してくれる企業としてのブランディングをしていきます。企業として、競争力と収益を向上しつつ、皆のための福利厚生としての第1弾。それが今回の塾開業です。社員の家族の将来を応援できる会社にしていきます。まだまだ、始めたばかりですけどね。

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この記事の著者

渡辺 正毅

1984年生。サンフランシスコ育ち。大学から憧れの日本に留学し、そのまま移住。2006年慶應大学SFC卒。2007年BPS株式会社設立。いい国ですよね。もっとよくしたい。好きになってくれる人を増やしたい。

渡辺 正毅の書いた記事

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BigBinary記事より

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