たまにはテクラッチョを皆で書こうね、という自社イベントをやってます。でも、新しい記事を書くのは難しいですよね。今回から、過去にアクセスが多かった記事をリバイズしたりその続編を記事にするのもOKということになり、多少は敷居が下がりつつ、より読者の皆様にとって面白いと感じていただける内容も増えるのではないかと思っています。僕は今回、続編(差分を書き加えるだけ)を書きました。
差分
前回の記事:2016年度版 開発会社が開発を外注するときに注意していること◯選
2016年にも同じテーマで記事を書いておりまして、読み返したら、今と概ね代わりありません。ただ今回は、会社の変化に伴い+αで感じたことや気にし始めたチェックするポイントをまとめました。
会社の変化
30名→50名への人員増とは別に、以前と比べると信頼できる外注パートナーは大幅に増えました。2016年頃は計15社程度に合計7500万円くらいだった外注制作費も2019年は計3.5億円とそれなりに膨れ上がりました。年間1000万を超える発注先は10社以上あり、1億弱も発注しているところもでてきました。試しに小さく社内業務を部分的に外注してみた開発会社さんも含むと40社以上に増えました。
なお、設立以来ずっと弊社は技術力・開発力を武器として磨き続け、内製化に力をいれるため採用も育成にも注力してきました。でも恥ずかしながら、自社の成長速度よりも取引先や市場全体の成長が早く、社内体制の強化と平行して強力なパートナーさんには昔以上に協力していただいているような状況です。
チェックポイント
全部のチェックポイントをクリアしてくれる新規発注先で稼働が空いているところは(自分の経験上)存在しないので、何をとって何を捨てるかの参考になれば幸いですー。
得意か?
お願いしようとしている内容(仕事の規模や仕方や使用技術等)は得意か?やったことある・ないではなくて、知識も経験も思い入れもあって、良いところも悪いところも経験したうえで、得意だと言えるか?自社の業務を他社に依頼するなら、できることならこちらにも学びが多かったり、あるいは頼れると感じられる場面が多かったりすると、嬉しいですからね。
やりきった実績あるか?
どんなに得意な領域であっても、毎回全く同じ業務でなければ多少のトラブルは、少なくとも最初のうちは発生しますよね。それをどんな形で乗り越えているか?でその会社の価値観やチームの姿勢が伺えます。同じ満足でも、とにかくゴールすることや約束を最優先に考えてくれるのか?あるいはゴールすることよりもソースコード品質や長期的な運用を見据えた動きを重要視するのか?これらによって向き不向きな案件も違ってくるかと思います。
技術ではなく仕事を任せられそうな人はいるか?
初めての協業で細かく先方人員の特性や能力を鑑みて仕事を割り振ったりスケジュールを組むのはなかなか難しいですよね。MTGを重ねていくうちに見えることもあるし、設計案をみてから気づくこともあるし、ソースコードやそのレビューへの対応をみてから気づくことも多々あります。そういったところを把握している人で、かつ、案件の推進と管理を仕事としてこなしてくれる人が先方の開発体制にいるのか?発注後のプロジェクト離陸時の速度感と着陸時の残トラブル量が全然違います。プロジェクト中盤で浮き彫りになったトラブルは全体への影響が大きいです。
開発体制や想定稼働は十分か?
見積もりであまりにもバッファが積まれていても困惑しますけど、むしろ問題は不自然に少ない場合です。前者だと基本的に単発のお金の問題ですみますけれど、後者だと事業によっては不可欠な品質や工程がまるごと抜けている可能性があります。自社製品なら今後の拡張性が失われていたり、保守案件なら運用体制がハードになりかねません。金額だけでなく工程や順番なども確認し、明らかに見積もり稼働量や期間が少ない場合や、担当項目と担当者のスキルのミスマッチが起きていれば注視すべきです。
リリース後も安定運用できそうか?
ちょっと書くのが辛くなってきました。発注担当は、技術に詳しくなければ僕みたいに詳しい社内の人にチェックしてもらって自分だけで判断しない、自分の判断や意見に固執しない、しっかり周りと話し合う、が最善策だと思います。注意されたのに無視して推し進めて爆発してからヘルプを要請するとキレられますよね。話し合っておくと見落としてた視点があるのかもしれない。意見の食い違いは投資期間に対する目線に違いによる場合もあります。次に控えてる余裕がないプロジェクトで協業できるかどうかを検証したい、など。すり合わせしておくといざ問題が起きたときのアティテュードが違います。
仕事が完了する以上の付加価値はあるか?
最近文章書かなくなったのでめんどくささに拍車が・・・。タイトルだけでだいたい伝わりますよね。お金はあっても困らないし、だから求めるべきだとは思うし、でもそれだけじゃあもったいないというか。頑張って受注して発注するときに負った多少のリスクに見合う成長要因もほしくなっちゃいますよね。