「夏のTechrachoフェア2025」ということで、 今年もチームの近況を交えつつアプリチームの紹介をさせていただければと思います。
どんな仕事している?
アプリチームでは、自社製品である電子書籍ビューア、デジタル教科書ビューア、およびそれに関連するアプリ、システムの開発を主な業務としています。
電子書籍ビューア:『超縦書』 『超画像』 その他『超配信』『ちょい電書』等電子書籍ソリューション
デジタル教科書ビューア:『超教科書』 および 『超教科書クラウド』
Windows/Mac/Android/iOS/Webブラウザ が主な対象環境になっており、特にWebブラウザ向けでは、画面遷移を伴わない、いわゆる「シングルページアプリケーション(SPA)」として開発しています。
これらのビューア製品の自社開発の他に、ビューア製品をコアとしたアプリの受託開発を中心としていますが、ビューア製品に直接関係しない受託開発も実施しています。
ここ最近の動き
自社提供サービス・製品について
電子書籍ビューア関連については、導入いただいているお客様からのご指摘、ご要望を受けての製品改良を引き続き行なっています。今年度では、電子書籍ソリューション『超配信』をご利用いただいての実サービスが開始しています。『超配信』とは、電子書籍の配信/販売サービスをより簡単に行なっていただけるようなサービスプラットフォームを目指して開発を続けているものです。
今年度ではWebで申し込みしていただいてそのまますぐ使っていただけるようなところにまでは至っておりませんが、電子書籍サービスを実施いただくためのソフトウェア部品は充実してきました。そのため、お話いただければご要望に応じたシステムのご提案、ご提供が低コスト・低納期で可能となっております。
電子書籍サイト、サービスの提供をお考えの方で「ビューアとかどうしたらいいんだろう?」とお悩みの方、ぜひお問い合わせください。
また、さらに軽量な『ちょい電書』 のサービスも引き続きご提供しています。ご興味、ご関心ありましたらぜひお問い合わせください。
デジタル教科書ビューア関連についてですが、昨年度と同様にEDIXでの展示を行わせていただきました。
教師・教育委員会の皆様、専門学校関係者様、各種出版社・印刷会社様などなど、沢山の方々にご来場いただきました。ご足労いただきありがとうございました。
ブースでは、2025年度向けデジタル教科書で正式導入された「学習進捗管理」機能、「学びコネクト」機能、「超紙面」機能を中心にビューアのデモ/操作体験、各種講演を行わせていただきました。
その他、開発全般について
先述した自社製品関連以外ですと、店舗販売企業の会員アプリ的なもの、音声等電子データ販売サービスの閲覧アプリといったものも受託開発を行っていたりします。最近ですと、教育関連分野として、CBT(Computer Based Testing)関連のシステム開発を受託していたりもします。
それら開発の遂行にあたっては、新規に開発するAndroid/iOSアプリについては、状況が許せばFlutterを利用するようにしています。Android/iOSの両プラットフォームでコードベースを統一して開発が行えることには工数上、開発要員の計画上大変大きなメリットがあると感じています。
特に最近はAIの発展が目覚ましいこともあり、各担当がツールとしてAIを利用し作業効率の改善を図っています。
「x %効率が上がった!」とか堅苦しい形ではなく、会社費用としてある程度自由にAIサービス、ツールを利用できるようになっているため、各自で「ここにつかったら楽できないか?」「こう使ったらより素早く正確に作業できないか?」と試しています。そのノウハウを社内で共有する集まりなんかもアプリチームではなく会社全体で共有しています。
ここもよりノウハウが溜まり成熟してくれば、費用対効果について評価してみたり、開発プロセス、手順としてのAI利用の組み込みをきちんと定めてみたりをしていく必要が出てくるかなと思います。
チームの特徴・体制
さて、ここからはチームの特徴、体制としてというところで、基本は変化していません。
チームメンバーはそれぞれ異なった得意分野をメインのスキルとして持っています。
- Windows/Macアプリを C++ でガリガリ開発するのが得意な人
- C++を意識しつつ、新たにRustを推している人
- iOSアプリ(Objective-C, Swift)が得意な人
- Androidアプリ(Java, Kotlin)が得意な人
- iOS/Androidアプリをまとめて作れるFlutterをずっと追いかけてきた人
- HTML + CSS + TypeScript & JavaScriptが得意な人 ...などなど
さらには、UIを作り込んでゆくレイヤが得意な人、SDKとしてコアな処理を固めていくのが得意な人などなどの違いもあり、全く同じタイプの人はいないと言ってもいいくらいです。
これら、実装寄りの開発スキルを持つメンバに加えて、開発の進行、取りまとめ側をメインスキルとする人たちもいます。
- 開発管理全般が得意な人
- 開発要件、仕様の整理が得意な人
- 品質管理、テストが得意な人
- ドキュメンテーションが得意な人 ...などなど
アプリチームでは、開発対象の製品、案件毎に、メンバーそれぞれの得意分野を持ち寄る形でプロジェクトを担当します。一緒に担当するメンバから他領域のフィードバックを得られたりと良い刺激があります。
開発においてよくあること
開発においては、完全に0から全てのコードを書くことは稀です。OSSのライブラリを利用することはもちろんですし、大きいものになるとChromium (GoogleのWebブラウザChromeのOSS版) を読み解きつつ、必要な改造を加えるというものもあります。
そうなると、当然ながら微妙に必要性とズレた機能となっていることや、バグを発見してしまうこともあります。
そのようなときには
- 自分たちで直す、改造する。
- 当該OSSプロジェクトのバグ管理システムにバグ報告をして、修正要望の調整をする。
ということも行います。Chromeや、Safariについて不可解な挙動に悩まされることも度々あり、必要に応じてバグ報告を行ったりもしています。最近ですと Flutter や PDF関連ライブラリ についてもそのような活動を行っています。
OSSを使うにあたって、ただあるものをあるがままに使うというのではなく、このような対応を行っていくことに「なれている」「物怖じしない」人は活躍できている状況があります。
その一歩前の段階である、普通に利用する場合においても、ドキュメントされていない部分の挙動などを実験的に試したり、ソースコードを読んで確認したりということをよく行っています。
あと最近、特にAndroid/iOSのモバイルアプリについて、アプリ単体で完結するサービスというのは基本的に稀になってきています。アプリ動作のためのサーバ側APIは当然として、Webサイト側でのサービスとの連動、統合を考えると「アプリ」チームとは名乗っていますがWebサイト、Webサービスの開発に関する技術、素養についても需要がかなり高くなっています。
おわりに
ごく簡単ではありますが、アプリチームの近況、および仕事・開発の現状についてまとめさせていただきました。
「アプリ」チームとなっていますが、Web系の技術者もぜひ参加していただきたいと考えています。完全にWebと切り離されて存在する「アプリ」も最近はほとんどありませんので、是非に。
本記事でもし興味を持っていただけましたら、採用へのご応募をご検討ください。