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リモートワークをするためにやったこと

緊急事態宣言が出てしばらく経ちますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

僕は会社で仕事するのが好きで自宅作業はあまり得意ではないのですが、そうも言っていられないのでここしばらくはフルリモートです。少しでも仕事を進めるために、ここ最近で行った対策を記録していこうと思います。

ノートPCを買った

まずやったことは、サブとして使っているノートPCの新調です。当初部分リモートしながらビデオ会議も増えていたため、ノートPCは重要です。1年ほどSpectre x360 13を使っていたのですが、これをXPS 13 (9300)に買い替えました。

CPUが8565Uから1065G7になってメモリもDDR4 2400MHzからLPDDR4X 3733MHzに上がったものの、4Core CPU / 16GB RAM / 1TB SSD / UHDディスプレイという構成は同じため、あまり代わり映えしません。ただ、以下の理由で買い替えが必要と判断しました。

  • 色が微妙だった(アッシュブラックは好きじゃない)。フロストのXPSが格好良かった。
  • キーボード配列とタッチパッドが辛かった。
  • ビデオ会議で8565Uは性能不足で辛く、GPU性能が上がった1065G7なら少しはマシかと思った。

発売とほぼ同時に注文したXPS 13 (9300)で、今となっては32GBモデルも発売していますが、まだ黒しか無いようなので後悔はありません。

効果

  • 4K外部ディスプレイ出力しながらビデオ会議しても、プチフリがなくなり、だいぶ快適になりました。
  • フロストのカバーと白のパームレストが最高に綺麗で精神衛生上好ましいです。ただ、キーボードの白はなんというか普通でした。

デスクトップPCを買った

これまで自宅ではあまり仕事をせずPCパーツの価格を眺めるくらいしかしていなかったため、Sandy BridgeにL997で我慢していました。しかし、リモートワーク用のメインマシンとなると、そんな骨董品で仕事をするのは職務怠慢です。

会社ではCore i9-9900K、32GB RAM、1TB SSDのLinuxマシンをメインに使っていましたが、なるべく近い性能は欲しいものです。

自宅であまりうるさいマシンは嫌だったため、TDP65WということでRyzen 7 3700Xにしました。メモリは足りない気もしましたがとりあえず最低限で32GB、SSDは1TBの安いものを入れておきました。グラボは映ればいいので適当にAMDつながりでRX550です。

効果

  • 現実的なスペックのPCとして使えるようになりました。
  • シングルコア性能は若干物足りない気がしなくもないですが、コンパイル速度を除いて日常用途には快適です。
  • FluidMotionを試してみたかったのですが良い映像ソースを持っていないことに後で気づきました。

ディスプレイを買った

国産最後の最高峰ディスプレイL997は目に優しくて気に入っていましたが、流石に古くて狭すぎます。

会社ではEIZO EV3237 + L887を使っていますが、実家の四畳半の部屋に同じだけ置くのは少々窮屈です。それでもせめて4K1枚くらいは欲しいところ。本当はDELL U3219Qが欲しかったのですが、お金がないので価格重視でLG 32UL500 (32inch、4K、VA) を購入しました。たまたま余っていたエルゴトロンのアームがあったのでスタンドがしょぼいぶん安いこのモデルはお買い得です。

効果

  • VAは視野角が狭くてだいぶ気になりますが、端に単色を置かないなどウィンドウの配置を調整して強引に慣れました。
  • 多少目は疲れますが、VSCode等の黒画面ベースなら1日耐えられないほどではないです。

CPUファンとケースファンとCPUグリスを買った

自宅作業では空調の音が鳴らないため、騒音が集中力を妨げます。当初の構成ではCPU付属ファンを使っており、負荷をかけるとうるさくなって気が散っていました。

そこで、コスパと評判が良いScythe 虎徹 Mark IIと、性能が良さそうなNoctua NF-A12x25を2つ購入しました。また、当初どうも冷え方が物足りなかったので、後日追加でナノダイヤモンドグリスを買い足しました。

更に、普段止まっているグラボのファンが回ると非常にうるさいため、補助用に9cmファンを追加しました。

効果

  • 負荷をかけてもファンが静かなままになりました。
  • グラボの冷却効果は期待できませんでした。

オーディオインターフェースとマイクを買った

ビデオ会議では音質が命です。PC内蔵マイクでは、満足な会議は実現できません。

ヘッドホンの側圧が苦手で買っては誰かにあげている人なので、できればヘッドセットではなくスピーカーとマイクで会議をしたいところ。とはいえ、聞く方のオーディオについては多少わかるものの、マイクについては完全なる素人(※)で何もわかりませんでした。幸い社内や身近なところに音響設備やDTMのガチ勢が数名いたため、助言をいただきながら初心者向けの機材を購入しました。

※どのくらい素人かというと、XLR端子を差したことがなく、ミキサーといえば調理家電を思い浮かべ、オーディオIFの裏にある端子がRCAと勘違いしていてプリメインアンプにつながらないと慌てて変換ケーブルを買い足すくらいです。

専門家の助言をもらいながらミキサーやエフェクタを調べていき、素人が最高を目指して色々なエフェクタをかけまくったのですが、

結果事態が悪化したので、最低限のイコライザとコンプレッサーだけかけて運用するようにしました。

効果

  • Webカメラ内蔵マイクよりは良い音になった気がします。
  • 自分の声を録音して聞く苦行で心が削れました。
  • Voicemeeter Bananaの使い方を理解しました。
  • 手元にボリュームがあるので、BGMの音量調整がしやすくなりました(プリメインアンプのリモコンはすぐ電池が切れて使いづらい)。
  • DACとしては、96kHzで固定すると44.1kHzが再生できないためfoobar2000側でリサンプリングが必要なあたり、再生専用DACに劣る面もありました。

その後プロの声優の方の記事を見て、やはりプロは違うなと思いました。この記事が楽しく読める程度の知識がついたのもひとえにu-ichiさんのおかげです。この場を借りてお礼いたします。

スマホ固定用ブラケットを買った

ビデオ会議では画質も大切です。社会人として、髭を剃る・パジャマで参加しない・画質を確保するというのは最低限のマナーですよね。

知り合い経由で見ていると、皆さん一眼レフからHDMI入力してまともな環境を構築しているようです。それに倣おうとしたのですが、残念ながら手元にある一眼レフのAC電源アダプタがなく、バッテリだと連続使用時間が心もとないので諦めました(あとデスクの位置的に狭かった)。ということで、スマホのカメラもそこそこ高画質だろうとPC Watchさんの記事も見ながら、IVCamを入れました。

良い感じの位置に配置する方法を考えていたところ、車載アダプタがぴったりなことに気づいたので購入しました。

効果

  • ディスプレイの裏面に固定する方法では角度が取れませんでしたが、壁に固定すると完璧な位置に調整できました。
  • 設置が面倒な割に母親からもらったWebカメラと画質が大差ない気がしてきたので、お蔵入りしました。

スマホを買った

これまで使っていたZenFone 5は、一度画面を割って自分で交換したのですが、それ以来少しタッチパネルの動作が不安定です。これではいざというときに重要な連絡に支障を来す可能性があるため、買い替えました。

DSDV対応、イヤホンジャック搭載、安いもの、変なカスタムOSはパス、ということで中華を除外した結果、moto g8 plusを購入しました。

効果

  • 安定した操作環境が得られました。
  • ほぼ素のAndroidなので、ZenFoneから違和感なく移行できました。

SSDを買い足した

会社ではLinuxマシンでしたが、家ではWindowsマシンで、Linux VMを使っています。VMを使うとSSDがすぐに消費されていきます。SSDの残りが少ないと寿命を縮めている気がして落ち着きません。ということで2枚目のSSDを追加購入しました。

効果

  • 空きが5割を超えて、心が落ち着きました。
  • VMデータを移動するときにHyper-Vの操作を間違えて、OSインストールからやり直す羽目になりました。
  • 2つ目のM.2スロットとSATAが排他なことに気づいて、SATAのSSDが1つ認識しなくなりました。

椅子を買った

10年前に中古でもらって長らく使っていたよくわからない椅子はつかれるので、コンテッサセコンダを買いました。

会社エルゴヒューマンと同じではつまらないですし、アーロンチェアは家族が持っている(のとマンガ読むのにリクライニング固定は欲しかった)のでやめて、あとはブランドとデザインの憧れから選定。残念ながら既に緊急事態宣言で家具屋に見に行けなかったので、試せないのが怖いですがエイヤでポチりました。

効果

  • 多分腰に優しくなった気がします。
  • 既に滅びた肉体を復活させる効果があるわけではないので、運動不足の対策にはなりませんでした。
  • 同時に買ったチェアマットは少し小さいですがずれずに快適です。

スイッチングHUBを再起動した

リモートワークで回線速度は重要です。実家なのであまり勝手なことはできませんが、ひとまずフレッツ光ネクストのまま(auやNURO、クロスにするなどはなしで)追加コストのかからないところでIPoE接続にしています。なのにいつも95Mbpsしか出ないなと思っていたのですが、なぜかルーター/スイッチ間が100BASE-TXでリンクしていたため再起動したら無事1000BASE-Tになりました。

効果

  • 時間帯によりますが頻繁に300Mbps以上、最低でも60Mbps以上は出るようになりました。
  • 数十GB単位のリポジトリのcloneが早くなりました。

これらの対策をした成果

仕事と関係ない作業をする時間が増えました。ちゃんと仕事しようと思います。

今後検討している対策

  • キーボード(RealForce 91UBK)がうるさくてWeb会議相手に迷惑がかかるので、静音モデルが欲しい。
    • R2はレイアウトがだめなので91UG-Sが欲しいのですが売っていないorz
  • キーボードノイズ対策でRTX Voideを試すためGeForce RTXが欲しい。
    • Krispは試したのですが、たしかにノイズは完璧に消えるものの加工感が強すぎてだめでした。
  • ディスプレイを増強したい。
    • 他の人の作業環境を見ていると、やはりシングルディスプレイはケチりすぎたかもしれません。スピーカーを少しずらせば縦に1枚くらい増やせそう...
    • 特にビデオ会議中はもう1枚欲しくなります。
  • 10GbE環境を構築したい。
    • やはりマナーとしてやっておきたい。ただMicorATXのマザーなのでPCIeが空いていなくて実現は難しそうです。

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